「プロって楽しようと思ったら、いくらでも楽できるんですよ。(練習が)しんどい時は抜いても構わない。でも見てる限り、抜きすぎかな」
巨人・元木大介作戦兼内野守備コーチが、日本テレビ系野球中継の番組公式YouTubeチャンネル〈DRAMATIC BASEBALL 2023〉の9月25日の動画でこう評したのは、巨人のルーキー・浅野翔吾の守備練習の姿勢についてだった。
浅野の守備練習中にどんな声を掛けているのかと聞かれて、こんなやりとりを明かしている。
元木「今日はセンターでずっと立ってるね」
浅野「打球捕やってます」
元木「1球あそこまで追いかけたけど、捕れなかったね。あれ以来、動いてないよね」
つまりは、ずっと見られているんだとわからせるのだ。
元木コーチの辛辣な浅野評は止まらない。
「ゲージのところで僕がノックを打ったりするんだけど、見られてる見られてると思って手を挙げたりするかと思ったら、そこでしてこないんで。打球捕やってんだなってこっちは思うけど、打球にも反応してないな、一歩目動かしてないな、合わせてないな、というのがね。球拾いです、あれは」
浅野が1軍の試合に初出場したのは7月8日、東京ドームでのDeNA戦だった。6回の攻撃で梶谷隆幸の代打で打席に立ち、空振り三振。7回の守備では右翼手として入り、宮崎敏郎の打球に駆け寄ろうとしたところ、足を取られて転倒するハメに。試合後、原辰徳監督が浅野に掛けた言葉「お前さんも恥ずかしかったかもしれないが、俺はもっと恥ずかしかった」は巨人のYouTubeチャンネル〈読売ジャイアンツ〉で公開され、笑いを誘った。
それから2カ月あまりが経過し、出場した22試合で本塁打と打点も記録した。バッティングではそれなりの評価があるようだが、元木コーチの言葉を聞く限り、プロの守備力を身に付けるまでにはだいぶ時間がかかりそうである。来季、浅野はどんな姿を見せてくれるのか。
(所ひで/ユーチューブライター)