2度あることは3度ある──。去る5月4日、マツダスタジアムで行われた「広島×巨人」戦での珍事である。
巨人は4連敗で迎えたこの一戦、3回に吉川尚輝のライト前ヒットでランナーの大城卓三が三塁を蹴るも、本塁でタッチアウト。続く4回には香月一也が、そして5回には大城が再度本塁に駆け込んでアウト…と、3回連続の本塁憤死となった。これは、三塁コーチャーズボックスに立つ元木大介ヘッドコーチの指示によるもので、「壊れた信号機」などと揶揄する声もネットに散見された。
しかし、三塁コーチャー経験もあるプロ野球OBの高木豊氏は、後続のバッターや点差、チーム状況など、様々な点を瞬時に考慮した結果であると、元木ヘッドを擁護。自身のYouTubeチャンネル〈高木豊 Takagi Yutaka〉で、持論を展開した(5月17日付け投稿回)。
現役時代には加藤博一、屋敷要とともに「スーパーカートリオ」と称され、1984年には盗塁王を獲得した高木氏。
高木氏は「三塁コーチャーの指示は絶対」としながらも、かつて「これは無理だろ。でも(三塁コーチャーが)手を回してるよ。行けー!」と本塁に突入してアウト、という経験があると告白。「やっぱりな、みたいな…」と、選手側からの見解も示した。
ちなみに5月4日の試合は、3度の本塁憤死も「6-3」で連敗を脱した巨人。元木ヘッドの果敢な攻めの姿勢に、勝利の女神が微笑んだのかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)