いよいよ10月28日から開幕するプロ野球日本シリーズ。今季は18年ぶりにセ・リーグを制した阪神と、パ・リーグ3連覇のオリックスがともにクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がった。スポーツライターが語る。
「レギュラーシーズンの成績は、阪神は2位広島に11.5ゲーム差、オリックスは2位ロッテに15.5差をつけ、いずれもダントツでの優勝。順当にCSを勝ち上がった両球団ですが、もしどちらかでもCSで敗れていれば、ファンは黙っていなかったでしょうね(笑)。現に今回、双方のファンから『2位に10ゲーム差以上つけた場合はCSはナシでいい』なんていう提案も出ていました」
2007年から始まったCSについては、例年、各メディアに不要論を含めて多くの意見が出るが、野球解説者・田尾安志氏は23日に更新された自身のYouTubeチャンネルで「CSのあり方」について私見を述べている。
田尾氏はCSがあることの是非について「ファンがどう考えているのかが一番のポイント」として、一度アンケートを取ることを提案している。さらに「現場目線でみればCSはまったくいりません」とキッパリ。その上で、メリットについはこう話している。
「フロントの立場、営業サイドから考えていくと、CSがあることで、今年の場合、両リーグとも『消化ゲーム』がなかった。ファンの方に最後まで球場に足を運んでいただけた。これは大きな収益を得られたと思います」
そんな田尾氏は自身の考えとして、2、3位が戦うファーストステージでは、2位チームがアドバンテージを2ゲームもらい、「3勝」したほうが勝ちという形にする。つまり、3位のチームが勝ち上がるには3連勝しかなく、2位は1勝すればファイナルに進出できる。
またファイナルステージは、現在、1位チームのアドバンテージは1ゲームだが、それを「3ゲーム」にし、1つ勝てば日本シリーズに進出できる形にする。2位が日本シリーズに進出するためには4連勝しかない。そんな、CS自体は残しつつも上位チームを優遇する形作りが必要だと説いていた。
さて、野球ファンはどう考えるだろうか。
(鈴木十朗)