11月3日にJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の2023年度最終プロテストが行われ、21人の新たな女子プロゴルファーが誕生した。ゴルフ専門誌編集者が解説する。
「ここ数年のゴルフ界では、渋野日向子や畑岡奈紗、小祝さくら、原英莉花ら1998年度生まれの『黄金世代』、そして安田祐香、吉田優利ら2000年度生まれの『プラチナ世代』と、若い世代のニューヒロインが毎年のように誕生しています。試合数、賞金総額は女子の方が男子よりも上で、『人気があるから試合中継などが増える⇒さらに人気が出る』という好循環で、どんどん差が開いています」
今年のプロテストでもその傾向を象徴するかのように、若き才能が爆発。なんと合格者の成績1位と2位を、現役の女子高生ゴルファーがかっさらったのだ。
1位は愛知・誉高校の清本美波。2018年に全国中学校ゴルフ選手権春季大会で優勝した経験があるが、アマ参加した国内女子ツアーでは目立った成績を残しておらず、テスト前の下馬評は決して高いとは言えなかった。ところがフタを開けてみれば、2位に5打差をつけた圧倒的なトップ合格で、大きなサプライズとなった。
2位タイで合格したのは、今年のプロテストで最注目選手と言われてきた、馬場咲希だった。2020年の全米女子オープンで優勝した笹生優花の出身校である代々木高校に在学中で、2年次の2022年にはアマチュアながら、全米女子オープンの決勝ラウンドに進んだ。49位タイでフィニッシュする大健闘ぶりを見せました。さらに同年開催の、全米女子アマチュアゴルフ選手権では優勝。輝かしい実績をひっさげ、プロ転向を果たしている。前出のゴルフ専門誌編集者が言う。
「女子プロテストは2019年にレギュレーションが変わり、現役高校生も参加できるようになりました。今年は清本、馬場に加え、村田歩香、菅楓花、上久保実咲の5人が高校生で合格。しかも全員が5位タイまでに入る好成績を残しました。黄金、プラチナに続く新たな女子ゴルフ界の新世代が誕生したと言えるでしょう」
特にクールビューティーで垢抜けたルックスの清本と、身長175センチのモデル体型ながら「笑顔が可愛い」とファン激増中の馬場は、人気・実力ともに世代を牽引するスター候補生とみられている。
「他の合格者も、今年は個性豊かですね。挑戦5度目で念願の合格を勝ち取った神谷和奏(わかな)は、22歳の『ママさんプロゴルファー』。2歳の娘がいて『子育てが1番でゴルフは2番』と公言しています。2021年からKLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)ツアーで活躍し、今年、晴れて日本女子ゴルフのプロテストに一発合格したのが宋佳銀(ソン・ガウン)。かつてはイ・ボミやキム・ハヌル、アン・シネらも担った、KLPGAツアーを盛り上げるための広報活動を行う『広報モデル』に任命されている。自国の先輩たちとはまた違う癒やし系ルックスで、日本ツアー初年度からのブレイクが期待されています」(ゴルフライター)
こんな新星美女が群雄割拠する女子ゴルフ界は、ますます男子との差を広げることになりそうである。