「顔面凶器」こと小沢仁志のYouTubeチャンネルに、元「光GENJI」の大沢樹生が出演。11月某日のことである。小沢は2014年、大沢の初監督映画「鷲と鷹」で諸星和己とW主演したのだが、小沢いわく、
「お前と諸星が仲悪くて解散して…仲直り的な盛り上がりで映画やったっていうんだけど、諸星の芝居に対して樹生から『アイツに余計な芝居するなって言って下さいよ』って言われて。俺が諸星に伝えると『お前に言われたくないって言って下さいよ』って。なんで俺が間に入ってんねん! 全然、仲直りしてねえじゃねぇか」
そう言って、当時の2人関係を暴露したのだった。2014年1月9日、大沢と諸星が同席して行われた完成披露記者会見の際には、
「(諸星が)『99.9%面白い映画です』って言ったのよ。俺、その時は気付かなかったんだけど、のちのち気付いて、バカ野郎って。ちょうどDNAの時の…」
と2013年に勃発した大沢と喜多嶋舞の息子をめぐるDNA鑑定騒動を振り返り、笑いを誘った。
確かにあの年末年始を跨いだ大騒動は、筆者の記憶にも鮮明に残っている。年の瀬に元夫妻の長男A君が大沢の実子ではなかった、と報じたのは「週刊女性」だった。
記事は大沢が行ったDNA鑑定の結果、A君との父子確率が0%だったとして、大沢が「親子関係の不存在」の確認を求める調停を家裁に申し出て、双方が弁護士を立てて協議中という内容だった。
だが、喜多嶋サイドも黙ってはいなかった。年を越した1月しょっぱな、今度は「女性自身」が〈DNA鑑定の〝本当の結果〟を僕は見た 99.9%僕はパパの子です〉と題する記事を掲載。そこには喜多嶋の父・修氏とともにA君が登場し、「週刊女性」の記事を真っ向から否定したのである。
実は筆者は両誌で仕事をした経験があるのだが、昔から「週刊文春」には「週刊新潮」、「週刊現代」には「週刊ポスト」、そして「週刊女性」には「女性自身」等々、週刊誌にはライバル誌が存在し、しのぎを削ってきたという歴史がある。筆者も神田正輝と松田聖子の「離婚する?しない?騒動」で毎週、この代理戦争的バトルに参加していたものである。
とはいえ、むろんこの騒動が勃発した2013年当時は、両誌で仕事をすることはなかったため、どのような取材ディティールがあったのかは知る由もない。が、久しぶりのバトルに部外者ながら、少しばかり胸が躍ったことを憶えている。
ちなみに、小沢が振り返った「鷲と鷹」完成披露記者会見は、この騒動で大沢が涙ながらに心情を吐露した「涙の会見」から2日後という、絶妙なタイミングだったこともあり、「一連の騒動は映画の宣伝だったのでは」といった不謹慎な声も上がった。さすがにそれはないだろうが、実の父親ではないか、と名前を挙げられた複数の俳優はその後に全面否定するなど、久々にあとを引く大騒動になったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。