まさにどんでん返しだった。ソフトバンクにFA移籍した山川穂高の人的補償をめぐる、西武ライオンズの「選択」が、まさかの結末を迎えたからだ。
当初、プロテクトのリストから漏れたとされる左腕・和田毅を西武が指名する、との一部報道が流れ、大騒動になった。なにしろ和田は現在のソフトバンクの象徴的存在。42歳という年齢にもかかわらず、昨シーズンは先発ローテ―ションの一角として、チーム2番目の8勝を挙げる活躍を見せている。
結局、西武に移籍することになったのは、2018年のドラ1投手、甲斐野央。昨シーズンの成績は3勝1敗2セーブ8ホールド。現在27歳で、年齢的にあと10年は見込める選手である。
元日本ハムの野球解説者・岩本勉氏は自身のYouTubeチャンネル〈岩本勉チャンネル〉を更新すると、自身の経験も踏まえての自論を口にした。
「和田投手、ホークス以外のパ・リーグのチームで投球することを描くのが難しい…に至ったんじゃないかなと僕は思ってます。僕自身も2015年シーズンでファイターズを退団したんですけども、2016年の1月に複数の球団からお話をもらいましたが、結局、そのユニフォームを着て投げてる姿をイメージできない。ファイターズ以外のユニフォームでプレーしてるイメージが湧かないということで、引退に至りました」
一方、野球解説者の田尾安志氏も自身のYouTubeチャンネル〈田尾安志【TAO CHANNEL】公式YouTube〉で、
「和田投手、もしかしたら出てた(移籍してた)かもしれないという現実、もしかしたらプロテクトされてなかったのかっていうね、ここはプライドは傷つけられてるかもしれませんね。あれだけ頑張って自分の中で築いてきたものが、こういう形で崩れることがあるのかと、少し考えた出来事ではなかったかと思いますね」
そんな和田の心境は、いかばかりか。小久保新体制の船出に、大きなケチがついた瞬間だった。
(所ひで/ユーチューブライター)