スポーツ動画配信サービスのDAZNが、「DAZN Standard」プランを値上げすると発表した。基本プランの3年連続の値上げに利用者からは悲鳴の声が相次いでいるが、特にDAZNでしか試合が見られないJリーグのファンからは、個別プランを求める声も多く寄せられている。
「DAZN Standard」は現在、月額プラン3700円で提供されているが、2月14日から4200円に値上げられる。この基本プランは22年2月に月額1925円だったのが3000円になり、翌23年2月には3700円に。この3年間で実に2.5倍近くにまで値上がりしている。なお、今回の価格改定によって月々払いの年間プランも3万6000円から3万8400円に、一括払いの年間プランも3万円から3万2000円にそれぞれ値上げされるという。
2月14日からはプロ野球専門プランとなる「DAZN Baseball」が月額2300円で提供されるが、サッカーに関する専門のプランはない。Jリーグは33年まで約2395億円の放映権契約をDAZNと独占で結んでいるため、JリーグクラブのサポーターはDAZN Standardを契約する以外はスタジアムに足を運ぶしか試合を観戦できない。そのため、「サッカー専門プラン」の提供を求める声も多いが…。
「プロ野球専門のプランと同時に発表されなかったということは、サッカー専門プランが登場する可能性は低いでしょう。おそらくそんなプランを作れば、ほとんどのJリーグファンがそちらに移るでしょうし、値上げする意味もなくなってしまいますからね。現時点では『DAZN for docomo』なども値上げされるかは分かっていませんが、これからDAZNを契約するのであればJリーグの各クラブが提供している年間視聴パスが2万7000円で販売しているので、そちらで契約するほうが得策かもしれません。金額の一部はクラブの強化費として還元されますし、オススメです」(ITジャーナリスト)
もともと海外に比べ日本の配信サービスは安すぎると言われるが、段階的な値上げは何やら足元を見られているようだ。
(小林洋三)