元日本代表の福西崇史氏が1-2で破れたアジアカップ対イラク戦(1月19日)を、自身のYouTubeチャンネルで分析している。
福西氏はこの試合を「結果論ではあるが物足りなさが続いた1試合だった」と総括。その理由として2つの要因を挙げた。
1つはイランが日本を研究してきたことで、よさが出せなかったこと。
「イラクが日本が嫌がることをし続けた。ラフにボールを蹴って、前線の高い選手が起点を作っていた。日本はプレッシャーをかけてボールを奪い、ショートカウンターで仕留めるという戦い方をやりたいが、できなかった」
と分析した福西氏。もう1つの原因は、
「ビルドアップがうまくいなかった。日本の中盤の久保建英と守田英正、遠藤航にマンマーク気味についてきたので、ボールを前に運び出すことができなかった」
森保一監督は後半からセンターバックの冨安健洋を投入。ゲームの流れを変えようとしたがうまくいかなかった。そんな選手がいなかったとし、こう指摘している。
「ゲームをコントロールする選手が出てこないのは日本にとって課題。遠藤はボールを奪うことにかけては世界的に認められている選手ですし、守田ももう少し運べれば脅威になると思います」
グループリーグ最終戦のインドネシア戦(24日)は決勝トーナメント進出をかけた試合になる。勝つことが最優先ではあるが、福西氏はこんな要求もしている。
「選手の間でイメージの共有を増やしてほしい。相手を変化させるようなイメージやプレーがもって出てこないと、今回の試合のように自分たちのやりたいことが抑えられた時、何もできない。もうワンランク上、個人頼みではなく、崩し方の幅を広げてほしい」
また森保ジャパンの連勝記録が止まったが、今回の負けには意味があるそうで、
「負けたのがここでよかったなと思います。アジアカップは優勝しないといけないというプレッシャーの中で、チームを成長させる必要があるということを気付かされた試合になったんではないでしょうか」
とも。インドネシア戦は不満を吹き飛ばすような試合を見せてほしいが、森保ジャパンはそれができるだろうか。
(鈴木誠)