3点を奪って快勝したアジアカップ対バーレーン戦を元日本代表の福西崇史氏が自身のYouTubeチャンネルで分析している。
決勝トーナメントは負けたら終わりということで、グループリーグとの戦い方とは異なってくるという。プレッシャーもあることから、大事なのは「試合の入り方」だと福西氏。その点、
「日本は本当に落ち着いて入ったなという印象です。ロングボールで相手ディフェンスラインの裏をついたり、そこからリスクを負わずに攻めることを選択したように見えました。僕はこれでいいと思います。1点取られて焦って後手を踏むのは自ら戦いづらくしてしまう。強化という面では物足りないかもしれないですけど、優勝という目標を考えたら、しっかりと守備を整えて点が取れればっていう形で入るのがいい」
と絶賛。試合を通じて選手同士のコンビネーションや攻撃のイメージの統一が生まれ、今後に向けて収穫の多い1戦になったと分析した。
もう1つ収穫として挙げたのが三笘薫の状態。
「ゲーム感はないですし体の使い方もよくはないし、試しているような状況ではあったと思います。三笘を試せる場面にできたということと、どれだけできるかということを確認できたのは大きい。今後の試合、交代で出しても必ず力を発揮してくれることがわかった。浅野(拓磨)にパスを出したところはさすがだなと思います」
準々決勝のイラン戦やその先の試合で先制されても、三笘を投入することで挽回することができそうだ。
またしても失点したことは懸念材料。しかし、
「キーパーと上田綺世が交錯したことで、『声が聞こえなかったのか』という声もありますが、あの現場だったら聞こえないでしょう。上田はライン上にいたのでなにがなんでもクリアしないといけないという思いが強く、(鈴木)彩艶は取れると判断してキャッチにいったら上田の頭があったということ」
と不運が重なったと判断した。
町田浩樹を投入して3バックをテストしたことも今後に向けての好材料で、
「ピリピリした中で戦うことになると思いますが、日本は今順調に行っている。ここらで少しギアを挙げないといけない部分は出てくると思いますが次の試合が楽しみです」
と結んだ。日本代表の戦いが楽しみである。
(鈴木誠)