プロ野球の2軍球団として新規加入した「くふうハヤテベンチャーズ」が1月25日、静岡市清水庵原球場でキャンプインしたが、地元が盛り上がるにはほど遠い状況だ。
晴天に恵まれた球場で、他のプロ野球球団よりも早くキャンプインしたチームを率いる、元近鉄バファローズの赤堀元之監督は、無事に始動できたことに、
「ファン、静岡県民、いろんな人のおかげ。しっかりとやっていきたい」
と報道陣に語った。球場は最寄りの清水駅から15分ほど山手の方に車を走らせた場所で、周囲に宿泊施設はおろか、コンビニもなく、みかん畑に囲まれている。
「プロ野球のチームができたといっても、知ってる人は少ないんじゃないの」
と語るのは、地元飲食店関係者だ。昨秋、静岡に新球団が誕生すると、メディアや行政は喜んだが、地元住民を置いてきぼりにしては観客が増えない。地元飲食店関係者が続けて嘆く。
「サッカーの清水エスパルスやBリーグのベルテックス静岡は、最寄りの静岡駅や清水駅周辺にのぼりを立てたり、飲食店に応援ポスターを設置するなどして、機運を高めているわけですが、そういうのがあの球団にはない。広告バナーも掲示しないから、盛り上げようがないでしょ。高校野球は盛んな土地だから、地元出身の選手を獲得して育成できれば、機運は高まりますけどね」
当面は、草の根活動が必要なようである。