3月のWBCでも活躍した“令和の怪物”こと千葉ロッテの佐々木朗希(21)。将来が嘱望されるスーパーエースだが、「甘々育成」で悪い方向に進みだしているという評判が‥‥。
佐々木はWBCから凱旋帰国後、4月6日の日本ハム戦から登板3連勝を飾るなど、今季ここまで5勝をマークしている。
「6月11日、広島との交流戦では7回で自身最多109球を投げ切るなど、課題だったスタミナもだいぶついてきたようです。160キロを超える直球を武器に三振の山を築き、交流戦を終えて奪三振数86は堂々のパ・リーグトップとなりました」(プロ野球担当記者)
岩手・大船渡高から19年にドラフト1位で入団した佐々木だが、当初から苦手にしていたのが周囲とのコミュニケーションだった。
「幸か不幸か、プロ1年目の3月にコロナ禍が始まり、プロ野球は感染拡大防止のため代表取材制に移行した。球団広報も未来のスターがうかつなことをマスコミに話さないよう、接触回避を徹底させました。おかげで佐々木は、批判や突っ込んだ質問をほぼ受けることのない“温室育ち”のままプロ3年間を過ごした。それでも侍ジャパンの選手として参加したWBCで、尊敬するダルビッシュ有、大谷翔平から『一流選手になるにはコミュニケーション能力アップは必要』と直接説かれて改心したんです。世界一の原動力となってロッテに戻ってからは、それまでロボットのごとく『はい』『いいえ』『そうですね』しか話さなかった佐々木が、テレビカメラの前で冗談を飛ばすなど、周りも驚くほどの変身ぶりでした」(球団関係者)
ところが実態は、まだまだ甘ちゃんだったよう。2敗目を喫した、6月18日のDeNA戦後にある事件が勃発したのだ。
この日の横浜地方は気温30度を超える暑さ。試合中も口元が何度となく「暑い」と動いていたが、バテたのか、投じたボールが真ん中付近に集まってしまい、6回を投げて今季最多の4失点。侍ジャパンのチームメイトだった牧秀悟に3安打2打点とメッタ打ちされ、宮崎敏郎に手痛い一発を浴びるなど散々だった。
「敗戦の弁を聞こうと試合後、ベンチ裏にメディアが集結したのですが、待てど暮らせど出てこない。聞けば『話すことなんてないでしょう。取材に応じたくない』と駄々をこねていたことが発覚したのです。調子がよくても悪くても、メディアを通じてファンに向けて発信することはプロ野球選手として大切なことです。2時間待たされたあげく、駐車場に現れた佐々木が白い高級外車のハンドルを握り颯爽と帰宅してしまった。その姿を見て、怒りをにじませる記者もいました。翌日のスポーツ紙には球団広報がメールで発表した『先制してもらいましたが、逆転されてしまい申し訳ないです』という公式コメントしか載りませんでした」(前出・プロ野球担当記者)
不甲斐ないピッチングに腹立たしい気持ちとなり、取材拒否をした佐々木を球団広報は諭せなかったのだろうか。
「球団広報は前職が大手スポーツ紙記者で、12球団一取材が難しいとされる阪神タイガースの担当だった。佐々木が駄々をこねるのはおかしいことぐらい理解しているはず。だからこそ、メディアサイドから恨み節が出るんですよ。去年は球団公式YouTubeチャンネルで佐々木に密着していたのに、首根っこぐらい押さえられないのかと。これではダルビッシュや大谷のような超一流になれないまま、メジャー挑戦をすることになってしまうかもしれない」(球界関係者)
令和の怪物には、もうワンランク上のスター性が求められている。