脚本・宮藤官九郎、主演・阿部サダヲのドラマ「不適切にもほどがある!」。冒頭、真っ黒い背景に「この作品には不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが、時代による言語表現や文化・風俗の変還を描く本ドラマの特性に鑑み、1986年当時の表現をあえて使用して放送します」のテロップが大きく表示されています。この類のテロップは、昔のドラマの再放送などによく見られます。
そういえば、先日の「水曜日のダウンタウン」で取り上げられた「ビートルズの日本公演で失神した人、今でもビートルズ聴き続けてなきゃ嘘」説でも、そのテの表現が。
識者がビートルズに熱狂する若者たちのことを「あれはキ○ガイ」と話している当時のVTRがそのまま流れた際も、せいや(霜降り明星)が「えぇ!? 言うた?」と驚くと画面が切り替わり「こちらの映像には、一部、現代では不適切な表現が含まれますが、当時の表現と時代背景を尊重し、そのまま放送いたします」とテロップが出てきました。
せいやが驚いたように、あの発言は今ならカットされるか、「ピー」音がかけられるところでしょう。放送禁止用語、いわゆる放送上「不適切な発言」というやつです。
ただこれ、今や放送上の話だけに留まらない事態になっているような。我々もいつ、自分の発言が「パワハラ」だ、「セクハラ」だ、「エイジハラスメント」だと訴えられるかわかりません。せめてヤバイ発言に「ピー」音をかぶせられたら…などと思っていたら、そんなカプセルトイが発売されました。「自主規制!? 音声ボタン」(エール、1回400円)です。
ラインナップは写真左から、①放送禁止、②自主規制、③「×」の全3種類。それぞれ背面のスイッチを押すと、①は「ピーーーーー」、②は「ピロピロピロピロ」、③は「バキューン!」と音が鳴るようになっています。
これがあれば、どうしても不適切な発言をしてしまいそうな時に(もしくは、言いたい時に)、口元に「自主規制」のマークをあてがい、「ピロピロピロ…」と流しながら話せます。リモート会議なんかでも使えそうですね。電池交換が可能ですから、気兼ねなく何回でも不適切発言し放題です。
そしてこれはメーカーへの希望ですが、第2弾を作る場合は「鶴瓶上岡パペポTV」でよく上岡龍太郎の発言に被せられていた、○に「禁」の字をパーツにして、パトカーのサイレンの音バージョンを作ってほしいと思います。
(カプセルタロウ)