今シーズン、進退を懸けて指揮を執る日本ハム・新庄剛志監督。最も怖がっているのは、ケガによるナインの戦線離脱だ。
2月18日に行われた韓国サムスンとの練習試合では、相手投手が自軍選手に7死球と荒れまくった。腕試しの相手といえど、さすがに日本ハムのベンチからは怒号が飛び出す場面も。
新庄監督は試合後、死球のオンパレードについて、
「バットとボールに指が挟まってしまい、もし骨折でもしたらどうしようかと。そればかり考えていた」
そう言って苦笑いするほかなかったのである。球団OBが言う。
「今年は山崎福也を補強するなど、球団としても新庄監督を全力でバックアップしており、今までのおちゃらけた雰囲気や演出は一切なし。純粋に野球で勝って、ファンに認めさせる方針です。ところが選手がケガで離脱しては、エンタメ要素をあえて断ち切った中では救いようがなくなってくる。去年もシーズン中に次々と選手がケガや故障で戦列を離れ、戦力がガタ落ちした経験がある。これが新庄監督のトラウマになっているのです。その悪夢が再び蘇ることを、本人は最も嫌がっている。周囲は『選手がいなくなったら新庄政権は即崩壊する』と心配しています」
この日は大事に至らずに済んだが、まずは無事にシーズン開幕までもっていけるかどうかだ。