文化放送の定例社長会見が先ごろ行われたが、今春の改編で注目されたのは、旧ジャニーズ事務所所属タレントの番組の、存続の可否だ。
同局では現時点で12番組が放送されており、3月末をもってNEWSの小山慶一郎が出演する「KちゃんNEWS」など2番組が打ち切られる。他の番組についても事務所側と話し合いを続けているというが、在京ラジオ局担当者は、
「局側としては残りの10番組も全て切りたいのではないか」
と言う。さらに局内事情を明かすには、
「性加害問題に揺れる事務所のタレントを起用した時のデメリットが大きいのは当然としてあるわけですが、それ以上に局の緊縮財政がさらに厳しさを増しているのです。今春には午後帯に放送していた番組を終わらせたり、朝帯の番組を時間延長して対応したり。局内に出入りするスタッフに聞いたら『とにかくカネ(予算)がない』と嘆いています。旧ジャニーズ勢の番組の予算も馬鹿にならないほどで、全部切って音楽番組に置き換えたら、大きな経費削減になる。ただ、従来の番組ファンは一斉に離れていき、結果的に首を絞めることにはなるでしょうけどね」
継続も地獄、切るのも地獄。ラジオ業界を取り巻く環境は、想像以上に厳しい。