音楽ファンに待ち望まれていた、中島みゆきのサブスクリプション音楽配信サービスがついに開始された。そんな中、中島の過去のラジオトークが、TikTokで大バズりしているのだ。
それは1984年に放送されたもので、「生きるのって辛いね」というペンネームの女の子からの悩みに対する言葉である。少々長くなるが、まずは女の子の告白を紹介しよう。
「みゆきさん、こんにちは。私、世界で一番のブスです。誰が見たってブスです。自分でもわかっています。でも、人から変な態度をとられると、やっぱり傷つくんですよね。周りの友達からも毎日ブスって言われて、街歩いていても吐く真似をされて、学校の男子からは睨まれて、おまけに生徒会の人からは目の前でいろんなことを言われて、目の前がかすんで見えない。字も書きにくい。でも頑張って書きます。私、今年受験です。志望校に願書も出します。だけど、その高校には怖い人がいます。中二の終わり頃、何度も目の前に立って吐く真似して、みんなの笑い者にされました。同じ高校に入ったらまた嫌なことされて、毎日泣かないといけないのかと思うと、勉強できません。お母さんを恨んだけど、恨んじゃいけないですよね。生んでくれたんですもの。みゆきさん、こんな私でも生きててよかったと思うことありますよね。堂々と人前歩けるようになれる日、来ますよね。その日を夢見てがんばります。そして、みゆきさんのコンサートの日には、今の私ではない私になってみようと思います」
いかがだろうか。中島はこれに対し、どう答えたのか。
「日本中でこの番組を聞いてる人、誰がいちばん醜いか、わかると思います。今、あなたの学校にいる、あなたを傷つけた人だけが人間だと思わないで。これからいろんな人と会っていくと思います。世の中、狭く見ないでくださいね。女の子は金さえかければいくらでも美人になれる。でも、金をかけてもキレイになれないものもあると思います。コンサートの日には、あんたのままのあんたでおいでよね」
視聴者から出たのは「深すぎる」「涙で画面が見えない」「中島みゆきはやっぱり奥深すぎる」というものだった。
この年末は、中島のライブヒストリーが劇場で公開。繰り返される中島みゆきブームは、時代がめぐりめぐってまた続きそうだ。