「あの謎」がようやくわかってきた。4月6日に神宮球場で行われた、ヤクルトスワローズVS阪神タイガースの一戦で始球式に登場した、卓球の石川佳純のユニフォームである。
サウスポーの石川の投球がワンバウンドでキャッチャーミットに収まると、スタンドからは大きな拍手が沸き起こった。だがそんな彼女の姿に、何やら違和感を覚えた人は少なくなかったことだろう。
彼女が着用していたヤクルトのユニフォームの胸の部分に、球団名がなかったのである。背中部分には背番号2024と、彼女の名前「KASUMI」の文字があったのにもかかわらず、だ。本来なら胸部分にある「Swallows」ロゴや、肩にある「Tokyo」「Yakult」のロゴが見当たらなかったのはなぜなのか。
4月11日に配信された「週刊女性PRIME」の記事によると、スワローズ広報は「石川さんが着用したユニフォームはフジテレビさまがご準備されたものです。そのため、球団としてお答えする立場にありません」と返答。
また、12日に配信された「女性自身」の記事によると、フジテレビは「特にお答えすることはございません」と回答した。スポーツライターが首をかしげる。
「フジテレビが用意したユニフォームだとすれば、ロゴがないことはフジテレビあるいは石川サイドの意向であるはず。ここで考えられるのは、石川のスポンサーにヤクルトと被るものがあるのでは、ということ。それならばスポンサーへの忖度だろうと納得はできるのですが…」
五輪メダリストで人気も抜群の石川には、数多くのスポンサーが付いている。その中で飲料・食品・化粧品・医薬品のメーカーであるヤクルトと被りそうなのは全農、バンテリン、SK-IIあたりか。
「大人の事情でロゴを出せないのなら仕方がありませんが、それならロゴを取られたヤクルトのユニフォームなど着ずに、オリジナルのユニフォームを着用した方が、ファンもモヤモヤしないで済んだのかもしれませんね」(前出・スポーツライター)
思わぬ騒動に、石川自身も困惑しているかもしれない。
(石見剣)