新たなクールのドラマが始まるたび、時にその内容やストーリーよりも話題になるのは、視聴率だろう。この春のドラマ視聴率も序盤の数字が出揃ったが、はたして勝ち組、負け組はどの作品、どの俳優になるのか。振るわない作品の背景を探ると、なんとも意外な話が出てきたのだが…。(4月26日配信)
主演が杏から今田美桜に代わって放送中の、池井戸潤原作ドラマ「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ系)の視聴率が振るわない。
4月20日の第2話は、平均世帯視聴率が6.9%(関東地区)、平均個人視聴率は4.3%だった。第1話からそれぞれ0.9ポイント、0.3ポイントダウンした形だ。
杏が主演した2014年の第1シリーズは全話平均16.0%、2015年の第2シリーズは14.5%(いずれも平均世帯視聴率・関東)だった。視聴者のスタイルが変わったとはいえ、人気シリーズとしてこの数字は大苦戦と言っていい。
「視聴者からは『今作も面白いけど、やっぱり杏さんで見たかった』といった意見が聞こえてきます」(テレビ誌記者)
杏は2022年秋から、3人の子供とともにフランスに移住。日仏を行き来しながら仕事をこなしているが、移住後はテレビドラマ出演をセーブしている。
その影響もあったのか、「花咲舞」の主演に今田を抜擢した裏には、池井戸氏の意見が大きく影響していたようだ。「FLASH」によると、今田の他にもうひとりの候補がいたという。
それはSNSで人気の女優だというが、池井戸氏は「半沢直樹」(TBS系)のスピンオフドラマに出演した今田の演技を見て惚れ込んだのだと。
日本テレビでは、昨年放送のドラマ「セクシー田中さん」で原作者の思いが軽視され、結果的に取り返しの付かない悲劇につながってしまった。その反省もあって、原作者の考えを優先したということなのだろうか。
今田としては、そんな原作者の熱い思いに応えたいところだが、視聴率はこれからどう推移するのだろうか。
(石見剣)