ゴールデンルーキーが、失意の2軍落ち――。
DeNAベイスターズのドラフト1位・度会隆輝が5月16日、出場選手登録を抹消された。オープン戦で首位打者となり、開幕シリーズでは2試合連続本塁打の離れ業で鮮烈デビューしたが、その後は打率が急落下して2割3分1厘、3本塁打、11打点。守備の凡ミスも相次いだ。その原因を解説するのは、スポーツ紙デスクだ。
「データが出揃い、ウイークポイントを攻められています。このプロの壁をブチ破らなければ、生き残っていけません。外角の変化球と縦に落ちる変化球を、打ち損じています。これを見極められるようになれば、一段上の領域にいけるでしょう。内角の甘い球は一発で仕留められる能力を持っています。欠点を克服できるかどうかにかかっていますね」
度会の代わりには、約1カ月ぶりにタイラー・オースティンが1軍に昇格。右太腿裏の肉離れで離脱していたが、イースタンリーグで満塁ホームランを打つなど、ステップアップしての帰還だ。佐野恵太、牧秀悟、宮崎敏郎、筒香嘉智、桑原将志にオースティンが加わり、超重量打線となる。
5月28日からは交流戦が始まり、指名打者が使えるようになるため、攻撃的な布陣でスタメンを組むことができる。
「度会からレギュラーを奪った蝦名達夫も打撃がいいので、ハマれば投手次第では上位に進出できるでしょう。『もう少し我慢して度会を1軍で使い続けた方がいい』という意見も球団内にはありましたが、余裕があるうちに下で調整させることになりました。先輩野手が頑張ってくれているので、新人の度会は焦ることなく、2軍で短所と向き合うことができるでしょう」(球団関係者)
この機会にじっくりとプロの水に慣れてもらいたい。
(渡辺優)