握手会アイドルの代表格、AKB48時代に「神対応」で知られていたのが、神7と呼ばれたメンバーの一人だった柏木由紀だ。その柏木がリアルな握手会の流れを話し、人々を驚かせている。
いわく、握手会序盤は1枚や2枚といった、少ない枚数の握手券を握りしめたライトなファンが並ぶという。そして、後半になるにつれて、複数枚の握手券をまとめて出すような〝濃厚オタ〟が、続々と姿を見せるというのだ。
6月21日に放送されたバラエティ「中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)での、この柏木の発言を受けて、エンタメ誌ライターが握手会の状況をさらに詳しく語る。
「アイドルの握手会には『鍵閉め』というオタク用語が存在します。これは、握手会の最後を締めるオタクについての呼称です。番組で柏木自身が『最後は猛者みたいな人が…』と引き気味に話していたように、要はとんでもない枚数の握手券を所有している人が、鍵閉めには多いんです。柏木のファンの最高保持記録は、どうやら1000枚だったようですね。番組共演者は悲鳴を上げていましたが、当時のCD1枚の値段が1600円ほどですから、その鍵閉めは約160万円を支払ったことになります」
その1000枚ファンが握手会を楽しんだ時間は、約1時間10分。そして、そこまでの長時間だと、通常のスタンディング状態ではなく、座って話すスタイルに変更になるという。だが、そんな長時間もファンと何を話すのか。
「握手会にある程度長い時間を使えるファンには、自分や目の前のアイドルの出ていた番組や言動などに関する感想をずっとしゃべり続ける人がいる一方で、自分(ファン)のことを認知してもらうために、アイドルと質問合戦をするパターンがあります」(前出・エンタメ誌ライター)
柏木の1000枚ファンはどうやら後者だったようだが、番組MCの中居正広が「柏木も聞きたいことがあるの?」と質問をすると、柏木は「いや、ないですけど!」と、本音をぶっちゃけた。
この日は、柏木の隣りに同じく元AKB48の初代総監督、高橋みなみが座っていたが、おもわず「柏木さん、『ある』って言ってくださいね。あります、あります、聞きたいことあります」と、立ち上がってフォローを入れていたが…。
「さすがに『それを言っちゃあおしまい』と、オタクファンからはホンネが出た。しかし、一般視聴者からは、聞きたいことがないのに質問を考えてくれることが『むしろ神対応ではないか』という意見がありました。確かに言われれば、と納得するオタクが多かったようです」(前出・エンタメ誌ライター)
CDを1000枚買って160万円を使うファンは純粋にすごいが、親しくもないその相手と1時間以上の会話ができるアイドルは、やはりプロフェッショナルとしか言いようがない。
(本多ヒロシ)