「キングカズ」こと三浦知良が、播戸竜二氏のYouTubeチャンネルで、かつて日本代表のオフト監督に驚きの要求をした過去を明らかにした。
「オフト監督になって最初の試合、国立競技場でアルゼンチン戦だった。スタメンで出場して86分ぐらいに高木(琢也)かゴン(中山雅史)と交代した。俺は交代に頭にきて、オフトに『俺をなんで代えたんだ』と聞いた。オフトは『選手を試したかったし、時間も時間だった』と。オフトに『俺を代えられるのは俺だけだ』と言った。『俺が代えてくれって言わない限り、代えるな』と」
仰天ものの要求をしたというのである。これにオフト監督は怒り、「自分が監督だから、自分が決める」と言い返してきたという。それでもカズは譲らず、
「俺のことは俺が決める」
と突っぱねたとか。
「当時は生意気だったね。レベルの違う生意気さでしょ」
と当時を振り返ったのである。これ以降、オフト監督の時は一度も交代させられたことがないという。
カズのこだわりの強さを知り、思い出されることがあると、サッカーライターが回想する。
「1998年W杯フランス大会のアジア地区第3代表決定戦のイラン戦で、カズは63分という早い時間に交代させられました。この時、自分のことを指差して『交代するのは自分か』と確認したのです。交代に強いこだわりがあるカズにしてみれば、屈辱的だったことでしょう。交代を指示したのは、岡田武史監督。フランス大会の代表メンバーからカズを外したことで、2人の間には遺恨が生じますが、イラン戦の交代で関係に変化が生じたのかもしれません」
先日、カズと契約したJFLアトレチコ鈴鹿の監督は、今年2月にカズの実兄・三浦泰年氏が辞任し、現在は久留米高校サッカー部の監督を務めた齋藤登氏が就いているが、カズといい関係を築くことができるだろうか。
(鈴木誠)