スポーツ

岡本和真・大城卓三を巻き込んで…巨人・坂本勇人の「現役延命」に浮上した「一塁に再コンバート」莫大メリット

 今季は61試合に出場して打率2割3分4厘、4本塁打、18打点と不振にあえぎ、出場選手登録を抹消されている巨人・坂本勇人に「再コンバート案」が浮上している。在京スポーツ紙遊軍記者は、その背景を次にように説明する。

「生え抜きのスター選手である坂本の起用法に、阿部慎之助監督が頭を悩ませています。このままシーズン終了まで2軍に置いておくことはできないし、今後を考えれば、三塁のポジションを空けておくわけにもいかない。そこで持ち上がってくるのが、一塁への再コンバートというプランです」

 坂本を一塁で起用するメリットはある。現在の一塁手・岡本和真はもともと三塁手。しかも過去にゴールデングラブ賞を2度も受賞している名手で、岡本自身も三塁のポジションにはこだわりを持っている。前出の遊軍記者も、

「岡本は将来的に、メジャー移籍をもくろんでいる。そのためには、売りものである三塁の守備でもアピールしたいのが本音でしょう」

 阿部監督にとっても、右打ちの坂本を一塁にコンバートすれば、相手投手の左右によって左打者の大城卓三との併用が可能になり、打線に厚みが増す。

 一塁の守備は決して簡単ではないが、それでも長い間、守り続けてきたショートやホットコーナーと呼ばれる三塁より、肉体的な負担が軽い。ここ数年、足腰の故障で常時出場が難しくなっているだけに、坂本にとって打撃を優先できるメリットがある。

 坂本の通算安打はここまで、現役最多の2375本。張本勲氏の最多記録3085安打は遠い数字だが、天下のONに近づくことは可能だ。現役生活を続行していれば、王貞治ソフトバンク会長の2786本や長嶋茂雄終身名誉監督の持つ2471本といった、巨人のレジェンドが持つ数字が見えてくるからだ。

 今の坂本にとってはとにかく、試合に出場できるかどうかが最優先。一塁手・坂本勇人として、かつての輝きを取り戻せるか、注目である。

(阿部勝彦)

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