宝塚記念も終わり、本格的な夏競馬シーズンの到来だ。すでに新馬戦や北海道シリーズもスタートし、旅打ちを計画しているファンも多いと思われるが、ローカル場でこそ目が離せない〝好調4人衆〞をしっかりマークして、一儲けだ!
香港馬ロマンチックウォリアーが安田記念を制した直後の最終レースで波乱を演出したのが、関東リーディング3位(以下の数字もすべて6月16日終了時点)と好調な丹内祐次だった。スポーツ紙美浦担当記者が振り返る。
「乗り替わりながら9番人気(単勝25倍)のジャスリーで勝利を収めて3連単は25万7590円でした。ジリッぽい馬で後ろから届かない競馬が続いていましたが、外枠からスッと好位に付けての圧勝劇。丹内騎手の好騎乗が光りましたね」
今年の丹内は例年以上の活躍を見せている。週刊アサヒ芸能連載でおなじみの伊吹雅也氏が話す。
「昨年までの通算勝率は4.4%でしたが、今年は約2倍の8.3%にアップ。好走率が上がってきたのはキャリアハイの年間64勝をマークした22年前後からで、今後も楽しみです」
その22年は10月29日に新潟で落馬負傷し、11月はレースから遠ざかっていた。
「複数箇所の顔面骨折だったので時間がかかると思われていましたが、12月3日には復帰。ケガがなければもう少し勝ち鞍を伸ばしていたと思います。そもそも丹内騎手は若手よりも調教馬の数が多いことで有名です。追い切りだけでなく乗り運動にも志願し、調教師たちが『そこがすごいところ』と感心するぐらい。テン乗りで結果を残すのも頷けます」(スポーツ紙美浦担当記者)
そんな丹内は函館出身。北海道シリーズでは例年、好騎乗を披露しているが、
「22年以降に限ると、函館芝1800メートル以上の3コースは3着内率37.2%(複勝回収率122%)。23年7月9日の五稜郭S(芝1800メートル)では、単勝17倍(7番人気)のアケルナルスターを優勝に導いています。また、札幌でも芝1800メートル以下の3コースは3着内率39.2%(同130%)。22年8月21日のクローバー賞(芝1500メートル)を単勝78.4倍(8番人気)のジョリダムで制していますし、7月20日からの札幌開催でも目が離せませんね」(伊吹氏)
遅咲きの丹内に対して、東の若手注目株が佐々木大輔。関東リーディングは丹内に続く4位で、昨年の函館シリーズや今年5月の新潟でもリーディングジョッキーに輝いている。
「デビュー2年目で68勝を挙げて大ブレイクした昨年の年間勝率が8.5%。今年の勝率は8.8%ですから、勢いはまったく衰えていないと言っていいでしょう」(伊吹氏)
減量が取れた今年の5月18日以降は84戦3勝とやや苦戦しているものの、巻き返しは必至だ。
「2月24日に小倉で落馬したのが痛かった。小倉リーディングを狙える活躍でしたからね。ただ、4月に復帰して、5月の新潟でリーディングに輝いた時に『絶対に取りたいと思っていた』と珍しく熱かった。ルーキーの頃は所属先の菊川正達調教師が『少しマジメすぎる』と評していましたけど、療養中に一皮むけた印象です」(スポーツ紙美浦担当記者)
今年の夏も北海道シリーズに参戦予定だが、
「23年以降に限ると、函館芝のレースは3着内率33.7%(同94%)。このうち牝馬とタッグを組んだレースは3着内率44.0%(同134%)でした。23年7月15日の函館3Rでは、単勝33.9倍(12番人気)のビスケットを2着に導き、3連単31万4280円の高配当を演出しています」(伊吹氏)