今年も「サンキュー❤ちばフリーパス」が発売される。これは千葉県のJR線の普通列車や私鉄路線、パス会社の指定路線、東京湾フェリーが2日間、乗り放題になるフリー乗車券だ。
利用期間は9月1日から10月31日までで、発売額は3970円。都区内の各駅からフリーエリアまでの往復運賃を含んだ「サンキュー❤ちばフリー乗車券」も同時に発売され、こちらの販売額は4790円である。
これこそ秋の行楽に活用したいフリー乗車券だと、鉄道ライターは大プッシュする。
「例えば『青春18きっぷ』は特急券を買っても特急に乗ることはできませんが、このちばフリーパスは特急券を購入すれば乗ることができます。特急『しおさい』や『わかしお』『さざなみ』を使って、千葉のすみずみまで回ってみることをお勧めします。外房線と内房線を乗り継いで、房総半島をぐるりと一周するのもいいですね。いすみ鉄道や小湊鐵道、銚子電鉄など、JRよりも運賃が少しお高い私鉄にたくさん乗ると、お得です」
今年からは新たに3つの私鉄が、フリーエリア対象の路線に加わった。京成電鉄、新京成電鉄、芝山鉄道だ。
京成電鉄は京成本線をはじめ、成田空港線や千葉線を有する私鉄。ライナー券を購入すれば、ちばフリーパスでスカイライナー(写真)に乗車することができる。
新京成電鉄は、松戸と京成津田沼を結ぶ新京成線を運営している。注目は芝山鉄道だ。前出の鉄道ライターは、芝山鉄道が入ったことに驚いた様子で、
「首都圏に長く住んでいる人でも、芝山鉄道を知らない人は多いでしょう。というのも、路線は東成田と芝山千代田を結ぶ芝山鉄道線だけ。わすが2.2キロで『日本一短い鉄道』と言われています。成田空港ができることで、東西の交通が分断されてしまうことから作られました。利用者は地元の人ばかり。なかなか乗る機会がないので、ちばフリーパスに加わった今、乗りに行ってみてはどうでしょうか」
今から楽しみで仕方がない。
(海野久泰)