巨人・菅野智之のメジャー熱が再燃しているという。スポーツ紙遊軍記者は、次のように現状を明かす。
「菅野はかつて巨人では異例の、ポスティングでのメジャーリーグ移籍を目指しましたが、結局は断念。このまま巨人で野球人生を終えると思われていたものの、どうも最近、風向きが変わってきたようです」
その理由は、自らの投球に自信を取り戻しているからだ。菅野は先発した8月25日の試合終了時点で、リーグ最多の12勝(2敗)。防御率1.76の好成績を残している。このままならセ・リーグの投手として最多となる、3度目のMVP受賞が現実のものとなる。
この絶好調ぶりで、一度は封印したメジャー挑戦に、心が動き始めているのだ。前出の遊軍記者は、カブス・今永昇太の活躍やパドレス・ダルビッシュ有の存在が「その要因になっている」と指摘し、こう続けた。
「35歳になり肉体的にはピークが過ぎているわけですが、ダルビッシュが昨オフに36歳で6年契約を勝ち取った。菅野もまだ契約してもらえる年齢だと思ったようです。今永にしても、常時150キロを超すスピードボールがなくても、クレバーな頭脳と投球術があれば十分に通用していますからね。菅野がソノ気になるのも無理はないでしょう」
問題は、かつて挑戦を断念した原因にもなっている年俸だが、当時、巨人の上原浩治が34歳になる年に、2年1000万ドル(当時約9億4000万円)でオリオールズ入りした。これぐらいの条件は、勝ち取れる可能性があるかもしれない。さる巨人OBが言う。
「今のメジャーは日本バブル。それなりに日本企業のスポンサーがつくし、獲得球団にメリットがある。今季、一度もメジャーに上がっていない藤浪晋太郎でも、5億円もらっていますからね。今の菅野なら、その程度でもOKでしょう。今後の野球人生を考えれば『元メジャーリーガー』の肩書きを手に入れるのは、けっして損にはなりませんからね」
菅野の長年の夢が本当に実現するか、今オフの動きは…。
(阿部勝彦)