9月30日から放送が始まる、NHK連続テレビ小説「おむすび」の主題歌にロックユニットのB’zが起用され、ファンや関係者が沸き立っている。
橋本環奈が主演する「おむすび」は平成を舞台にギャル文化と出会った主人公が、やがて栄養士の道を進むという〝平成青春ストーリー〟。B’zの「イルミネーション」が主題歌に決定し、NHKは「物語の世界を、更にパワフルに盛りあげる一曲です。ぜひご期待ください」とのメッセージを発信している。
「ロック系アーティストの楽曲が朝ドラの主題歌に抜擢されるのは、最近では2022年度後期『舞いあがれ!』の主題歌、back numberの『アイラブユー』以来4作品ぶりですが、back numberは正直いって男性リスナーが極めて少ないソフトロックです。ハードロックといっていいジャンルのアーティストとしては、今回のB’zが朝ドラ主題歌への初起用となります。朝からノリノリのギター音がお茶の間をにぎわせるのでしょうか」(音楽ライター)
今回の決定で、彼らのファンが確信したことがあるという。それは「今年大晦日、ついいに紅白でB’zが見られる」ということだ。前出の音楽ライターが説明する。
「毎年、紅白にはその年の朝ドラの主題歌を歌ったアーティストが出場することが恒例です。昨年はあいみょんが23年度上期の『らんまん』の主題歌『愛の花』を披露し、22年の紅白には三浦大知が『ちむどんどん』の主題歌『燦燦』で出演、back numberも『アイラブユー』を特別企画として披露しています。さらにBUMP OF CHICKENやAIなど遡ればきりがないですが、こうした傾向から、今年は上期の朝ドラ『虎に翼』の主題歌『さよーならまたいつか!』を歌った米津玄師、そして今度はB’zへの出演が高まっている。両者が出場という〝二兎を追う〟ダブル戦略が成功したら、相当な視聴率アップが望めるのではないでしょうか」
B’zにはこれまで数え切れないほどの紅白出場のオファーがきているはずだ。しかし、年末年始には仕事をしないというポリシーを貫いてきた。
とはいえ、昨年の紅白の視聴率は前半が29.0%、後半が31.9%と史上最低を更新している。米津やB’z は視聴率大幅アップの起爆剤として、NHKにとっては土下座してでも出場してほしいノドから手が出る存在だろう。
はたして、今回の主題歌決定の裏でどういった「約束」が交わされているのか。大いに気になるところだ。
(石見剣)