今年も大みそかに放送されるNHK紅白歌合戦の出場歌手が決定した。昨年は解散したSMAP出場を巡る話題でギリギリまで引っ張ったが、結局は肩透かしとなる不出場組が続出。さらに今年はヒット曲もブームも見当たらず、もはや目玉不在のカラ騒ぎが恒例行事となった怪物番組の裏舞台をさらけ出す!
11月16日に満を持して発表された紅白の出演者たち。蓋を開ければ、そのメンバーたるや、かつての紅白常連の大物歌手の姿がみごとに消えていたのだ。
芸能デスクが説明する。
「出演者46組中、出場20回を超すのは47回の五木ひろし(69)、40回の石川さゆり(59)、29回の坂本冬美(50)など7人のみ。今年、歌手生活50周年を迎えた和田アキ子(67)や、斬新な髪型で話題を呼んだ細川たかし(67)、愛馬キタサンブラックが天皇賞を制覇した北島三郎(81)の復活もありませんでした」
とはいえ、初出場の10組はソロシンガーとしては初出場となるトータス松本(50)やデビュー30周年のエレファントカシマシ。さらにはインパクト絶大な風貌の40歳の竹原ピストルなど、顔ぶれからしてとてもフレッシュなメンバーとは言いがたい。
「にぎやかな話題といえば、松たか子(40)が18年ぶりに紅白登場となりましたが、歌うのは朝ドラ『わろてんか』の主題歌『明日はどこから』で、多くのファンが望んだ『アナ雪』ではありません。韓流アイドルでは6年ぶりの出場となるTWICEも今年を代表する歌手とは言えない。せめて今年1年を振り返るのにふさわしい大物歌手が1人でも出演すれば、締まりよしなのですが‥‥」(前出・芸能デスク)
今年1年の音楽業界を振り返ってもヒット曲どころか大ブームもなかっただけに、ない袖は振れないということか。それでも音楽業界で数少ない話題となったのが、来年9月に引退することを電撃的に発表した安室奈美恵(40)だろう。ところが、出場者の中に彼女の名前はなし。女性誌記者が交渉の舞台裏を明かす。
「引退宣言の直後には、紅白の大トリ出場は確実と見られていた。というのも安室と紅白は縁が深く、97年に出産休養前の最後と、翌年の出産後の初ステージは紅白の舞台でした。事実上の窓口となっているレコード会社は引退の花道として紅白に出演するプランを計画していた。20分の特別コーナーで、数々のヒット曲をメドレーで歌うほか、多くのヒット曲を放った小室哲哉(58)とのゴールデンコンビを一夜限りで復活させる案なども検討していた。ところが、蓋を開けてみれば、安室からは出演NG。NHKもまさか断られるとは考えていなかったようだ」
はたして安室とNHKの間でなにがあったのか。女性誌記者が続ける。
「アーティスト志向の強い安室はコンサートでMCを一切しないほどトーク嫌い。紅白の舞台でアイドル歌手のような受け答えをしたくないというのが本音なんです」
実際、安室は04年を最後に紅白には出場していないが、昨年はリオ五輪主題歌「Hero」でもNHKのオファーを蹴っている「前科」がある。
「当時は小学生時代から世話になっていた事務所に所属していたが、現在は袂を分かち独立し、決定権は全て安室が握っている。NHK側は美術セットを含め3億円を積み上げ、本気で口説いたが、アーティストとしての美学を貫きたい安室には響かなかった」(前出・女性誌記者)
引退発表後、発売されたアルバムは予約だけで100万枚のミリオン突破、来年の引退カウントダウンツアーはプラチナチケットとなり、グッズなどを含めれば1000億円の売り上げが見込まれるだけに、カネでは安室を動かせなかったのだろうか。