打倒「ミヤネ屋」を旗印に、4月から安藤優子(56)がフジの昼の顔となる。一方、TBSには泉ピン子(67)がみずから「刺客」として立候補したという。午後2時のワイドショー戦争はウラから見るのがおもしろい!
お父さんたちにとって見る機会の少ない平日午後2時台のテレビ。この時間、民放で何が放映されているのかご存じだろうか?
関東圏では他局がドラマか映画の再放送の中、唯一の情報番組は日本テレビで放映されている宮根誠司(51)による「ミヤネ屋」である。
フジテレビはこれまでこの時間帯で「ミヤネ屋」に真っ向勝負を仕掛けていた。だが12年4月には「知りたがり!」、13年4月から「アゲるテレビ」で挑むも半年もたずに、あえなく打ち切りとなっている。
以来ドラマの再放送などでお茶を濁していたフジだが、4月からワイドショーに再挑戦することとなった。番組制作関係者が語る。
「メインキャスターは安藤優子さんです。15年メインキャスターを務めた『スーパーニュース』から移す大英断。夕方の顔から昼の顔になります」
王道のジャーナリスト指向が強いと思われがちな安藤だが、昼の情報番組といえば、芸能ニュースも扱うライト路線だ。拒否する可能性もあるものの03年12月、インタビュー記事で「スーパーニュース」の1年目を問われ、自身の“ワイドショー指向”を明かしている。
〈報道って、どっかで“気取り”があったと思うんです。“難しいことを難しいことばでいうのが報道だ。その難しさ故に有り難がってくれてるんじゃないか”っていう錯覚があって、高尚なことをやってるんだぞ、みたいなね。でも、その実、見ていてくださる方に通じてないんじゃ、これは完全な送り手側のマスターベーションでしかない〉
一人勝ち状態の「ミヤネ屋」を駆逐すれば安藤の大手柄は間違いなし。局内でその立場を不動のものとすることができるだろう。
今春から一気に過熱化する昼の視聴率戦争。だが、ここに殴り込みをかけたのが泉ピン子である。TBS関係者が語る。
「安藤さんの件が噂になった直後くらいのことです。ピン子さんがTBSの番組制作幹部に直談判をしたようです」
ピン子は昨年、「春よ、来い」から20年ぶりに「マッサン」でNHK朝ドラに出演して、高視聴率に貢献している。「イジメ役」のイメージがつきまとうピン子だが「マッサン」で自信を深めたようで、みずから局幹部と会って、こう売り込みをかけたというのだ。
「久しぶりの朝ドラで私も数字が取れることがわかった。ミヤネ屋を潰せるキャスターは私しかいないわよ!」
そもそもピン子の出世作は75年から放送されていた伝説の深夜情報番組「テレビ三面記事 ウィークエンダー」。また、ピン子が月曜から金曜日までのTBSの昼の顔となれば、日曜日には「アッコにおまかせ!」の和田アキ子(64)が控えている。“芸能界女性ご意見番ライン”が完成することとなる。
「コンセプトを固めることで視聴者を引き付けやすい。局ではピン子さんの経験やコメント、話題性を評価しています。問題はこの時間帯のメインスポンサー。通販、健康企業のピン子さんへの支持が薄いところを局側がどう判断するのか‥‥」(前出・TBS関係者)
大異変の様相を呈したワイドショー戦争。芸能レポーターの石川敏男氏はこう語る。
「こうした番組で数字を取れるのは芸能情報です。ピン子さんの番組でレポーターたちがきちんと情報を提供できるかはピン子さんしだいでしょう」
ハードルを乗り越えたピン子によって伝説の「テレビ三面記事」が復活となるか──。