東京大学出身として初の関取誕生に、大きく一歩前進した。
大相撲秋場所10日目に、西三段目の須山が自己最高位で勝ち越しを決め、来場所の幕下昇進をほぼ確実にした。相撲部屋関係者が語る。
「若くして幕下経験のある阿龍をすくい投げで下しました。身長・体重ともに自分よりも大きな若手ホープと組んでも力負けしない馬力は大したものです。東大相撲部からプロ入りした当初は『どうせすぐに辞めて、大企業にでも就職するんだろ』と揶揄されましたが、2022年5月場所の入門から、3年目で幕下に昇進するまでの実力を付けた。少しずつながら体も大きくなっているだけに、今後の成長が楽しみな力士です」
2023年3月に東大を卒業するまで、力士と大学生の二足の草鞋を履いた「インテリ二刀流」。ここまで順調に成長曲線を描いているのは、過去のやらかしを反省して稽古に励んでいるおかげかもしれない。
「2023年夏場所の千秋楽でマゲを結ったのですが、その日に『コンパチ』のご祝儀を頭に刺したまま両国国技館入りしてしまったんです。トンパチにもほどがあるその姿をファンが写真に撮って、SNSで拡散。相撲協会の知るところとなり、厳重注意を受けたといいます。もちろん師匠の木瀬親方にも、こっぴどく叱られてしまった。そのためか、千秋楽のパーティーでは、アテにしていたご祝儀はあまり集まらなかったのだとか。以後、深く反省して相撲に取り組んでいるようです」(前出・相撲部屋関係者)
一場所でも早く十両に出世して、ガッポリ稼ぐしかない。