今年3月いっぱいで日本テレビを退社し、フリーアナウンサー兼タレントに転身した上重聡だが、仕事の状況は心配したくなるほどだ。9月28日の「土曜スペシャル」(テレビ東京系)で放送された「千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅」では、番組スタッフからはっきりと「松坂大輔の予備」と言われてしまった。
番組の冒頭、ゲストとして松坂大輔氏と上重が登場すると、千原ジュニアは初めてゲストが2人になったことに驚き、その理由を番組スタッフに問いただす。すると、こんな説明が…。
「実は松坂さん、先週まで行われていた(高校野球の)甲子園に関するお仕事されてて、雨で順延になるとずれ込んでくるので、その場合、タクシー旅に出られなくなる。なのでちょっと…予備って言うとアレですけど」
これに千原ジュニアは大爆笑。上重は唖然として、
「予備だったんですか…。今日、初めて聞いたんですけど」
千原が畳みかける。
「何日か前に(松坂氏が)出られるかどうか、わかるやろ。その時に…こんなん言ったらなんやけど、じゃあ(上重を)削れよ」
なんと千原からは「不要扱い」されてしまったのである。ところが上重は、松坂氏にうまく話を振って、様々なエピソードを引き出すファインプレー。
「ただ、松坂氏が出演できず上重だけだったら、旅は盛り上がりに欠けたでしょうね」(テレビ関係者)
やはり微妙な立ち位置なのである。
上重は高校時代にPL学園のエースとして、1998年の甲子園大会に春夏連続出場すると、夏の準々決勝では松坂氏を擁する横浜高校と対戦。延長17回の死闘を繰り広げた。
ではここで、上重のファインプレーを振り返ろう。上重が大学時代イップスで苦しんだことを話すと松坂氏は、
「僕は1回も経験はなかったけど、(現役を)辞めた理由がそれに近い。首の手術をして右手に麻痺というか、しびれが今も残っているんですけど、手術して復帰目指して投げる時に、とんでもないボールの抜け方をしてしまって。それこそ右バッターの頭の方にボールが行っちゃって。それが今まで感じたことない感覚だったので。これ、投げるのめちゃくちゃ怖いなって思って。たぶん、そのままやってたら、イップスになってたかもしれない」
これは上重も知らなかったという、引退の引き金になったエピソードだ。
ここで千原ジュニアが、時代に関係なく松坂氏が投手としてドリームチームを作るとしたらどんなナインになるのかと聞くと、
「キャッチャー、難しいな。古田(敦也)さんかな。古田さんと城島(健司)さんで悩んだ。どちらも打てるキャッチャーですし」
対戦したことがある選手をメインに選んだというオールタイムベストナインは、1塁・松中信彦、2塁・井口資仁、3塁・原辰徳、遊撃は松井稼頭央。
左翼は金本知憲で、中堅にはあえてイチローを選んだ。右翼と悩んだが、福留孝介を入れたいので、センターにイチローを「コンバート」したというのだ。
まさに野球ファンが盛り上がるやり取りが展開されたのである。
(鈴木誠)