今季は5年ぶりにAクラス入りし、2年連続最下位から一気に2位に躍進した日本ハム。新庄剛志監督の手腕によるところは大きいが、FA選手の加入も大いに寄与しているのではないか。
2022年に伏見寅威、2023年には山﨑福也を、相次いでオリックスから獲得。そしてこの12月24日には、国内FA権を行使した中日・福谷浩司と入団合意に達した。
とりわけ昨年から日本ハムの一員となった山﨑は、今季24登板で防御率3.17、10勝6敗と結果を出した。人的補償のいらないCクラスの選手が二桁勝利したのだから、新庄監督はニンマリだっただろう。
山﨑はオリックス時代、伏見とバッテリーを組んでいたこともあり、チームこそ変わったものの、違和感なく投げられたのではないか。
そして来季はここに福谷が加わることになる。2012年ドラフト1位で中日に入団し、2019年に中継ぎから先発に転向すると、2021年には開幕投手の大役を果たす。ここ数年は思ったように勝ち星を挙げることができずにいたが、日本ハムには中日時代にバッテリーを組んだ郡司裕也がおり、再びの躍進が期待される。
ちなみに日本ハムは、中日からは他にも山本拓実(トレード)、アリエル・マルティネス(自由契約)を獲得している(いずれも2023年から加入)。さらにここに「山﨑福也、福谷浩司」の「ハッピーセット」が加わるのだから、来季への期待感は膨らむばかり。
そもそも日本ハムが2018年までに獲得したFA選手は、ヤクルト・稲葉篤紀、ソフトバンク・鶴岡慎也だけだった。ところがエスコンフィールドを本拠地にしてからは、一気に3人も増えている。選手にとってエスコンフィールドは、それだけ魅力的な球場なのかもしれない。
(ケン高田)