「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の名物企画「グルメチキンレース・ゴチになります!」。12月26日の4時間半にも及ぶ年末スペシャル放送で、その1年を通したバトルの結果、「クビ」になるメンバーが決定した。
今年で「パート25」、つまり25年も続く長寿企画だ。もう何年も前から「マンネリ」の声が聞かれ、個人的にもこのところは惰性で見ている感が強かった。
とりわけパート21から参加している増田貴久(NEWS)の、スベりまくるコメントと、オーダー時に上げる中野なかるてぃん(ナイチンゲールダンス)のような奇声が苦手(中野なかるてぃんは面白い!)で、パート24から参加の盛山晋太郎(見取り図)に至っては、この番組に限ったことではないが、一度も笑わせてもらったことがないし、清潔感も皆無。この2人がネックで、視聴意欲が低下していたのは事実だ。
とはいえ、やっぱり今年の「クビ」メンバーが誰なのか気になり、しっかり見てしまった。
最終バトル前の順位は、1位=増田貴久、2位=高橋文哉、3位=岡村隆史、4位=小芝風花、5位=盛山晋太郎、6位=やす子という状況で、今回の順位とルーレットで決まるクビの人数によっては毎回、愛らしい笑顔を見せてくれる癒やしの存在、小芝風花までがクビになる可能性が。ヒヤヒヤしながら見守っていた。「ゴチバトル」を見ながらこんなに手に汗握ったのは久しぶりだった。
結果、クビが決定したのは、盛山とやす子だった。この1年でとにかく売れっ子になったやす子。「24時間テレビ」のチャリティーランナーに選ばれるなど、多忙極まる生活。クビが確定しても、口からは残念がる言葉を出しながら、涙は一度も見せなかった。そんな姿を見ながら「忙しすぎて感情が壊れた?」と心配になるレベル。
そして盛山。こちらはクビが決まると涙は流さなかったものの、目を赤く腫らし、明らかにトーンダウン。少しはやす子を見習えよと言いたいところだが、今年はレギュラー出演していた「ジョンソン」(TBS系)も打ち切りになって散々だ。
首の皮一枚で残留した小芝。なのに、やす子たちのクビが決まると「寂しいです」と大泣き。なんていい子なのか、と。2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」では主人公の幼馴染という需要な役どころを演じ、ますます忙しくなりそうだが、「ゴチ」に出る時間があるのか、心配になる。
そしてパート26に加入する新メンバーは誰なのか。なんだかんだ気になって結局、また来年も見てしまうんだろうな、と。
毎年、クビになるメンバーと新メンバーは話題になるし、料理代はタレントが自腹で支払ってくれるわけで、こんなコスパのいい番組はない。マンネリの声などなんのその、日テレがこんなおいしい番組を終わらせるわけがない。
(堀江南/テレビソムリエ)