昨年11月に芸能事務所への所属とインスタグラム、YouTubeチャンネルの新設を発表。アクセスが殺到し、サーバーがダウン状態となった現役JKが希空(のあ)だ。彼女は元モーニング娘。の辻希美と杉浦太陽の長女。現在、高校2年生の17歳だが、顔出しOKになって以降は、頻繁にインスタを更新し、そのたびにネットニュースで取り上げられるなど、すでに有名アイドル顔負けの人気を得ている。
プロフィールによれば、2007年11月26日生まれ。つまり両親によるあの「授かり婚」報告を兼ねたツーショット記者会見(5月10日)は、ちょうどその半年ほど前だったことになる。当時はまだ「授かり婚」などという言葉は存在せず、代わりにあったのが「出来ちゃった婚」。2人とも若かったこともあり、口さがない芸能マスコミでは「ママゴト婚」「子供が子供を生んでどうするんだ」的な報道もあった。
「本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。僕も3月で26歳となりました。彼女はまだ19歳です。入籍の方は、彼女が20歳になる来月の誕生日を迎えてからと考えております。特に彼女の仕事関係の皆様、ファンの皆様方には、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」
そんな杉浦の挨拶で始まった記者会見。2人は前年に共通の友人を通じて知り合い、グループ交際後、お互を意識し始めたというのだが、
「僕の誕生日の3月10日にプロポーズをして、指輪をプレゼントしました。彼女のご両親にも了解を得て、4月の上旬に両者の事務所に報告に行きました」
一方、妊娠9週目だという辻が言うには、
「最初に急性胃腸炎という診断が出ていたんですが、再検査をしてわかりました。2年前にお姉ちゃんが赤ちゃんを出産したばっかりなので、自分が同じ気持ちになれることが嬉しかったです。自分のお腹の中にもうひとつの命があるということを知ってからは、母性本能が出てきました」
その表情はすでに、母親の顔をのぞかせていた。
その後は「お互いをどう呼んでいるのか」「得意料理は?」「お互いの好きになったところは?」「赤ちゃんの名前は考えているか」等々、無難な質問に終始。報道陣がこの流れのままお開きかと思った瞬間、さる男性レポーターから飛び出したのが、こんな質問だった。
「なんで避妊しなかったんですか」
その瞬間、ピリッとした顔つきになる夫妻。それまで和やかだった会見場の空気が一瞬にして変わったことは、言うまでもない。
近年、こんな質問をすれば「不適切」と言われてしまうのだろうが、昭和、平成の記者会見では日常茶飯事。当時は記者たちがいかに辛辣な質問をしようが、それを何食わぬ表情で平然とかわし、煙に巻いた芸能人がいかに多かったことか。杉浦夫妻の長女の活躍を目にし、ふと昭和&平成当時の記者会見が蘇ったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。