芸能

黒木瞳に送られた「1.まったく興味ない 2.少しは興味ある」異色ファックス/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

 かつて岩下志麻の夫である篠田正弘監督が「私は『女優・岩下志麻』を奥さんにもらったのだから、君は家事・育児を一切やらなくていい。家庭は休息の場でなくてはいけない。たくさん休息して、現場には元気で行ってほしい」と、岩下を台所に立たせなかった話は有名だ。

 一方、婚約記者会見で、堂々と「家事放棄宣言」を放って世間を驚かせた女優が、黒木瞳である。いわく、

「家事は一切できません。女優が1番、家事が2番という考え方を、彼は理解してくれていますから。私のわがままな性格を受け止めてくれる包容力に、求婚をOKしました」

 1991年2月5日のことである。

 黒木と広告代理店に勤務する夫が出会ったのは、この2年前。同氏がファックスで「お会いしたい」とデートに誘い、前年12月にプロポーズ。1月に彼女がOKしたのだという。ただ、婚約発表の場で「まだ、キスもしていません」と、黒木が真顔で発言。これには筆者を含め、集まった報道陣全員が、思わずのけぞったのである。

 すると案の定、会見から2カ月ほどした4月中旬、女性誌が「実は彼女には本命の彼氏がいる。結納がまだなのは、すでに婚約が破談になったからだ」と報道し、大騒動に発展した。

 そこで事務所に問い合わせると「事実無根もいいところ。迷惑です」と真っ向否定。とはいえ、騒動は収まる気配を見せず、4月17日に黒木が記者会見を開くと、こう説明した。

「結納は3月16日、大阪で身内が同席して済ませました。普通の恋人みたいには会えないけど、ファックスを使ってやり取りはしているし、たまにデートもしています」

 結婚式は6月にミラノの教会で行うとした上で、

「そんなに私をいじめないでください。私がこのまま結婚したらいけないんですか」

 目に涙を浮かべて、困惑の表情を見せたのだった。

 結婚後も2人の間には幾度となく離婚報道が流れたが、むろん夫婦であれば、山もあれば谷もあるのは当然のこと。そんな彼女が結婚30年目に、テレビ番組で初めて夫とのなれそめを告白したのが、20年11月7日放送の「人生最高レストラン」(TBS系)だった。

 黒木によれば、宝塚退団後に出演したCMを手がけたのが夫だったが、当初は彼女の気を引くための不思議な言動に「絶対、こういう人とは結婚したくないなって思った」のだとか。

 ところが猛アタックは続き、事務所を通じて「瞳ちゃんの電話番号を知りたい」とする同氏に「仕方ないからファックス番号でも教えてあげて」と伝える。するとファックスで「1.まったく興味ない 2.少しは興味ある」と書かれた文章が送られてきた、というエピソードを披露、スタジオ内が笑いに包まれた。

 驚きの家事放棄宣言から今年で32年。夫は現在もなお、彼女の「わがままな性格」を受け入れているようである。

(山川敦司)

1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

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