ドジャース・大谷翔平選手の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告への量刑の言い渡し公判が2月6日(日本時間7日)、カリフォルニア州オレンジカウンティの連邦地裁で行われる。
水原被告は検察との司法取引に応じ、有罪を認めているため、焦点となるのはその量刑と賠償金額だ。
カリフォルニア州地検は今年1月、禁錮4年9カ月、釈放後3年間の保護観察、大谷選手への約1700万ドル(約26億3500万円)の賠償などを求刑した。
これに対し水原被告は、仕事に見合う金銭を得られず、生活は次第に困窮、生活をやりくりするためスポーツ賭博に手を出したとして情状酌量を求め、禁錮1年6カ月が妥当だと主張している。
意外なことも判明した。昨年、韓国ソウルの高尺スカイドームで行われたパドレスVSドジャースの開幕戦を真美子夫人と観戦し、一夜にして全てを失った水原被告の妻は今も水原被告を支え、公判でも書面を通じて次のように証言している。
「(水原被告は)体調が悪い時も休むことなく、翔平を支え続けました。ひとりで全てをこなさなければならないという重圧を、常に感じていたのだと思います。彼は利己的な理由や甘えから過ちを犯したわけではありません。当時の彼は健全な精神状態ではなかったのです」
現実には水原被告はカリフォルニア州ニューポートビーチの、月額1万ドル(約150万円)もする豪邸に暮らし、「大谷のデビットカードを使って家賃を支払っていた」ことが検察側の反論で判明。さらに大谷は、水原被告にポルシェを寄贈。野球賭博と大谷の預金使い込みがバレる直前の2024年3月には、水原被告の口座に19万5000ドル(約3000万円)以上の残高があり、生活に困窮しているとは言い難いと、水原被告の主張を一蹴している。
ちなみに、エンゼルスに移籍したばかりの大谷が暮らしていた自宅家賃は3000ドル(約50万円)と言われる。雇い主より豪華な借家に住んでいながら、生活が苦しいという訴えが認められるとは思えず、水原被告自身から医療施設でギャンブル中毒を治す、との更生を誓う発言も聞かれない。
日本ハム時代から学歴詐称、経歴詐称をしていた水原被告の明日は、どっちに転ぶのか。
(那須優子)