2月9日のWIN④きさらぎ賞は、直近のパフォーマンスに注目したい一戦。前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.6秒以上だった馬は18年以降〈1 1 1 20〉で、3着内率が13.0%にとどまっています。格の高いレースから直行してきた馬であっても、前走で勝ち馬に大きく離された馬は割り引きが必要です。
また、18年以降の3着以内馬21頭中13頭は、JRAの芝、かつ馬場状態が良、かつ1勝クラス以上のレースで3着以内となった経験がある馬でした。一方、この経験がなかったにもかかわらず3着以内となった8頭は、前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以内で前走の出走頭数が11頭以上でした。どちらの条件もクリアしていない馬は、思い切って評価を下げたほうがいいかもしれません。
今年のメンバー構成ならサトノシャイニング、ショウヘイ、ミニトランザットを重視するべきでしょう。
WIN⑤の東京新聞杯は血統がポイント。父にディープインパクト系種牡馬を持つ馬は20年以降〈1 1 0 15〉、父にミスタープロスペクター系種牡馬を持つ馬は20年以降〈1 0 1 24〉と、それぞれ安定感を欠いています。なお、3着以内となった計4頭のうち2頭は、前年以降に2000メートル未満のJRAGⅠで3着以内の実績がある馬でした。
さらに、前走の距離が1600メートル以下、かつ前走の条件がGⅠ以外だった馬のうち、前走の着順が2着以メートル下で1位入線馬とのタイム差が0.3秒以上だった馬は、20年以降〈0 1 0 35〉。GⅠからの直行組や前走好走馬を高く評価したほうがよさそうです。
関東馬の活躍が目立っている点も加味すると、サクラトゥジュール、ジオグリフ、ボンドガールが楽しみ。いずれも大きな不安要素が見当たりません。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。