昨シーズン、パ・リーグを制覇したソフトバンク・小久保裕紀監督が、やたらとピリついている。チームは2月1日から宮崎・生目の杜運動公園で春季キャンプを行っているが、「事件」が起きたのは第2クール初日の2月6日だった。
「練習時間になっても複数の選手、スタッフが球場に現れなかったのです。調べたら大関友久、松本晴、前田悠伍、正木智也、佐藤航太の5選手が下痢、嘔吐の症状でダウンしていた。スタッフにも同様の症状が出ていました。夕方には病院での診断の結果、胃腸炎であることを公表しています」(球団OB)
投手の前田と松本は6日にフリー打撃登板が予定されていたが、当然ながら回避。育成3年目の佐藤もせっかく1軍キャンプに呼ばれているのに、チャンスをフイにした。
「残念ながら、そういう世界」
指揮官はそう言い放ち、降格を指示した。球団関係者が言う。
「小久保監督が怒っていたのは練習中のケガなどではなく、キャンプ休日の行動で体調不良になった点。現役時代は4番打者として相当ストイックな生活や練習態度でもともと厳しい人でしたが、2軍監督時代に態度を改めたことで、鳴りを潜めていました。古参のスタッフになるほど『鬼の小久保が復活か』とおののいています」
ゆとり世代にも、プロとして一定の厳しさは必要かもしれない。