4月20日のGⅠ・皐月賞(中山・芝2000メートル)に挑むための「資金作りレース」をどうするか。筆者が狙いを定めたのは、皐月賞の20分前に発走するGⅢ・福島牝馬ステークス(福島・芝1800メートル)である。こここに出走してきたアマイ(牝5)を「大穴の激走馬」に指名したい。
まず強調しておきたいのは、「2勝クラス勝ち」の身でありながら、あえてGⅢ重賞にエントリーしてきた点だ。そこに陣営の並々ならぬ「勝負度合い」が見て取れる。「馬を走らせる側」にとって、競馬は「遊び」ではなく「仕事」なのだ。
加えて、前走の房総特別(中山・芝1800メートル)の勝ちっぷりが、いかにも鮮やかだった。牝馬は「格」よりも「調子」で激走する。逃げを打って後続を突き放した前走の完勝劇は、まさに同馬の絶好調ぶりをよく示していた。
その点は今回の福島牝馬Sへ向けた調教にも、ハッキリと表れている。美浦の坂路(良馬場)で行われた1週前追い切りは、54.9-40.1-26.O-12.6(馬なり)と、予定通りの軽め調整。
そして美浦のウッドチップコース(良馬場)で行われた最終追い切りは68.7-52.5-37.1-10.8(G前仕掛け)と鋭く伸び、併せた古馬のオープン馬を蹴散らしていた。
言うまでもなく、福島コースは先手必勝である。スンナリとハナか番手の位置を取れれば、間違いなく勝ち負けに持ち込めるとみた。
勝負馬券は欲をかかずに、アマイの複勝。全くのカラ人気だけに、あえて単勝で勝負する必要はなく、複勝でも十分にオイシイのだ。この当たり資金で、皐月賞馬券もウハウハといきたい(皐月賞馬券展望は、本サイトで公開中の〈【ズバリ!皐月賞】陣営に虎視眈々の秘策あり!クロワデュノールに先着するのは「抑える競馬を覚えて爆発」外枠馬〉の記事を参照)。
(日高次郎/競馬アナリスト)