プロ野球春季キャンプは折り返しを過ぎた。制作費や経費削減のあおりを受けて、キャンプ地に行くメディアの数が年々減少する中、いまだ大挙して押しかけている放送局がある。
「あぁ、それってNHKしかいませんよ。受信料収入が激減して大変だとか報道で見ますけど、現場はそんな感じでもないです。緩すぎますね」
そう語るのは、民放局スポーツ番組スタッフだ。何が緩いのか、続けて明かすには、
「例えば移動は解説者と特定のアナウンサーがペアになって随行するパターンをとっており、全てハイヤーをチャーターしています。『1日借りたままで、どこまで走っても定額だから』というのが理由だそうですが、そんなことをやっているのはNHKだけです。しかも解説者の旅費を全額負担して、取材内容はスポーツ局内で共有されているとか。ただ、それが生かされるのは開幕後の試合中継だけです。今ならYouTubeチャンネルで放送するとか、いろいろ出しどころはありますが、それもしない。スタッフは『キャンプくらいはお金を使ってもいいだろう』というどんぶり勘定的な感覚がまだ残っている」
強制的な受信料徴収にこだわり、視聴者からスクランブル化の声がやまないが、これが「みなまさのNHK」の実態。こんな調子では受け入れられるはずがない。