侍ジャパンが強化試合のオランダ戦(3月5、6日・京セラドーム)で2連勝したが、この2試合で28人中、初選出が20人というフレッシュぶりが目を引いた。だが中継サイドのメディア関係者の間で選手以上に興味津々だったのは、「ベンチレポーターが誰になるのか」。
これまで侍ジャパンの民放局地上波の試合中継では、「侍ジャパン公認サポーター」だった中居正広氏がベンチレポートを担当し、本人も「ライフワークにしたい」と話していたほど。芸能界を引退することがなければ、今回の中継でもその姿があったはずだ。
ただ、レポーターとしての評価は、現場では決して高いものではなかった。
「先発投手の声を、タイミングを選ばず取ろうとしたり、いろんな注文が制作スタッフに飛びまくる。解説者を含めた仕事がしにくい出演者として、ダントツでした」(テレビ局スタッフ)
今回、3月5日の試合中継でベンチレポーターを務めたのは、元日本ハムでタレントの杉谷拳士だった。昨秋、TBSと契約すると、侍ジャパンの応援団として一気に露出が増えた。
「中居氏と違って腰が低く、番組スタッフからの受けはすこぶるいい。視聴者の反応も良好のようですから、しばらくあのポジションは安泰でしょう」(前出・テレビ局スタッフ)
そもそも野球中継の現場レポートを、単なる野球ファンのタレントに任せるのが無理な話。杉谷の方がしっくりくるのは当然だ。
(小田龍司)