野球の「侍ジャパン」宮崎合宿は、10月31日に第1クールが終了。初日こそ雨天だったが、2日目は晴れ、3日目は曇天の下、侍ナインは汗を流した。
しかしながら、来場するファンの数は初日が約1000人、2日目が約1200人、3日目は約1000人と、いささか集客には苦戦している様子。その原因の一端は、高額な駐車場料金にあるのかもしれない。合宿地の「宮崎市清武運動公園」を訪れた宮崎市在住の男性ファンが憤る。
「合宿を見るのは無料です。ただし運動公園に駐車するためには、事前に駐車整理券を購入する必要があるんです。料金は車1台あたり3000円。しかもローソンチケットでしか購入できなくて、システム手数料220円と店頭発券手数料110円も追加で取られてしまう。宮崎県総合運動公園からシャトルバスが出ているので、こちらの駐車場に車を停めて清武運動公園に向かう手もありますが、バス代は700円+諸々の手数料で1000円超え。週末にはさらに、総合運動公園も300円の駐車場代がかかります。渋滞緩和のための警備員配置費用とはいえ、お客さんが入らなければ警備を配置する意味がないのでは。思い返せば、同じ場所で春季キャンプをするオリックスの時は無料だったのですが…」
清武ICから車で約5分のところにある合宿先は、小高い丘の上に位置する。電車で向かうにも、最寄りのJR清武駅からは徒歩30分以上で、ハイキングコースさながらの山歩きとなる。駅から路線バスに乗ろうにも、最寄りのバス停「今泉神社」まで行くのは、1日わずか4便だ。その他の停留所を使う路線もあるにはあるのだが、いずれも20分から40分は歩くハメになる。
そんな中、先の男性ファンは、格安かつ便利な移動手段で来場したことを、誇らしげに語った。
「合宿期間中はJR清武駅から臨時バスが出ています。ほとんどが電車に合わせたダイヤになっていて、時間のロスが少ない。例えばJR宮崎駅から清武駅までの運賃が230円、駅から合宿地までのバス運賃は大人が280円で、合わせても510円です。宮崎の公共交通機関は『本数が少なくて不便』というイメージが先行しているのでしょう。都心に比べると不便なのは事実ですからね。だからなのか、2日目に乗ってきたバスには、私を含めて3人しか乗客はいませんでした。週末と練習試合のある11月5日は、JR宮崎駅からも臨時バスが出るみたいです」
詳しいダイヤは宮崎交通のサイトを参照。足がないと嘆く前に、公共交通機関をチェックすべし!