球界場外乱闘、ガチンコ激突は「第2ラウンド」に突入である。野球解説者・上原浩治氏による、エンゼルス・菊池雄星への批判とも取れる発言が、さらなる波紋を広げているのだ。
コトの発端は、3月1日(現地時間2月28日)の、エンゼルスとドジャースのオープン戦だった。菊池と大谷翔平の日本人対決で、カウント3-2まで追い込んだ菊池は、外角高めに渾身のストレートを投げ込んだが、大谷に先頭打者本塁打を被弾。このシーンを見た上原氏は「カウントですよね。3-2からあそこを要求するキャッチャーの気持ちが、僕の中で分からなかった」とバッサリ斬り捨てたのだった。
この論評に対し、打たれた菊池は説明が必要だと感じたようで、「シーズン中に同じ配球をするか?は全く別の話です。ただ、我々は勝負を楽しみたかっただけなのです」と反論していた。
「解説をされる時は技術論やセオリー論だけじゃなく、プレーしている選手や当該球団関係者の心境やマスコミの反応、いろんなことを考えて発言しなきゃいけない時代になりましたね」
野球ファンからは、そんな声が上がったのである。
とはいえ、上原氏にとっては暖簾に腕押しだったようで、「菊池選手は、サンデーモーニングを見てないんだよなぁ。記事の書き方が煽ってるんだよ」と、最後まで「責任なし」の一点張りだった。その上で「菊池投手の気を悪くさせたっていうのは、さすがにまずいのではないですか」と指摘するファンに「メディアの書き方の問題でもあると思ってます」と、自身のコメントの正当性を主張している。
上原氏が悪意を持ってコメントしたとは思わないが、少なからず誤解を生んでしまったことは事実。より詳細な説明があれば腑に落ちただろうが、あろうことか「菊池はサンデーモーニングを見てない」では、火に油を注いでいるとしか思えないのである。
(ケン高田)