悪評だらけのNHK朝ドラ「おむすび」で、ヒロイン・米田結(橋本環奈)の夫・翔也を演じるのは佐野勇斗だ。3月14日の「あさイチ」プレミアムトークのゲストとして登場すると、「栃木弁」についてのエピソードを展開した。
ドラマでは「栃木県出身で、福岡・糸島に野球留学してきた将来有望な高校球児」という設定。登場後、ずっと栃木弁を貫いている。
実際には愛知県岡崎市出身の佐野は、その栃木弁について聞かれると、子供の頃から見ていて大好きだったアニメキャラで学んだ、と明かしていた。
そのアニメは「ドラゴンボール」。佐野は翔也の栃木弁を、悟空から習得していたのだ。確かに悟空の喋り方は特徴的だが、栃木弁だったとは!
「ドラゴンボール」の作者・鳥山明が愛知県出身なのは有名で、「Dr.スランプ」のニコちゃん大王が「~だがや」とか「ちょーよ」などと名古屋弁を使うのは知っていたが、悟空の栃木弁は初耳だ。
が、言われてみれば、翔也が娘の花に「おとうさんの炒飯、食ってみ。うめえぞ」と言った時、「うめえぞ」で一瞬、悟空が浮かんだのは事実だ。
ちなみに悟空の声優・野沢雅子の出身は、群馬県利根郡とある。栃木のお隣りで、毎年、住みたい都道府県ランキングでは、茨城県とともに最下位を競う北関東仲間。どうやらそのあたりの言葉からヒントを経て、野沢版オリジナルの「悟空弁」が作られたのではないかと察する。
佐野は栃木弁の研究のために「U字工事」のネタをたくさん見た、とも。翔也の栃木弁は「悟空+U字工事」だったのか!
得意料理を尋ねられた佐野は「おにぎり」と答えていた。あとでツッコまれ、「おむすび」と訂正したが、「おむすび」ではなく「おにぎり」と言ってしまったところに、朝ドラワースト1の呼び声が高いドラマに出演したことへの後悔と、「おむすび」へのトラウマを感じた。佐野勇斗、どんまい!
(堀江南/テレビソムリエ)