一昨年に引き続き、昨年も大晦日の「NHK紅白歌合戦」で、肝が据わった堂々たる司会ぶりで魅せた橋本環奈。「借りてきた猫」状態で存在感の薄い有吉弘行と、慣れない司会でたどたどしく噛み噛みだった伊藤沙莉という比較対象もあって、非常に高く評価されることになった。
その「紅白」には、B’zが初出場。橋本の主演朝ドラ「おむすび」の主題歌「イルミネーション」だけではファンも本人たちも納得しないということなのか、「LOVE PHANTOM」「ultra soul」と、誰もが知るヒット曲を含め、計3曲も披露して大喝采を浴びた。
そんな橋本の司会ぶりもB’z のパフォーマンスの評価も、「おむすび」の視聴率好転に繋がるわけではなく、相変わらず厳しい状況なのが、なんともお気の毒というか…。
結局、年が明けても相変わらずな「おむすび」なのだが、次週からは新たなキャストとして「結が入院した病院の管理栄養士」という役で、藤原紀香が登場する。彼女にとっては、これが連続テレビ小説初出演だ。
その紀香が1月8日の「世界頂グルメ」(日本テレビ系)に、20年来の仲という倖田來未とともに出演していた。2人でシドニーを旅し、グルメを堪能しながら会話を弾ませるという内容だったが、それよりなにより、関西のオバチャン感バリバリの倖田が横にいるせいか、いつにも増して紀香の関西弁が鼻について、トークの内容が入ってこないこと、この上なかった。
兵庫県西宮市出身の紀香だが、とてもネイティブとは思えないエセ感プンプンの関西弁は、黒谷友香と並ぶツートップ。黒谷もある時から急に、関西弁を前面に押し出してきたようなイメージがある。ちなみに黒谷は、大阪府堺市出身だ。
話を紀香に戻す。現在の「おむすび」の舞台は神戸。いやーな予感がしていたが、案の定、1月10日放送の終わりに翌週のダイジェストが流れると、よりパワーアップした紀香のキッツイ関西弁シーンが映し出された。
昨年は所属事務所が破産し、なにかと大変だった紀香。そんな逆境の中、初の朝ドラ出演ということも含めて、思いっきり肩に力が入っていそうで、次週からはこれを毎朝見ることになるかと思うとゲンナリ。「おむすび」への視聴意欲がさらに低下しそうだ。
(堀江南/テレビソムリエ)