ミャンマー東部の巨大特殊詐欺拠点…と聞けば、多数の外国人らが騙されて監禁され、特殊詐欺要因として働かされている、ニュースで盛んに報道されているアレだとピンとくることだろう。
そこで3月18日に拘束された日本人男性は、隣接するタイ北西部メソトに移送後、日本に強制送還となる。
また、日本人の男子高校生がミャンマーの詐欺拠点に連れ去られた事件では、2月にタイ当局に拘束された藤沼登夢容疑者が、特殊詐欺への加担を強要したとみられている。男子高校生と藤沼容疑者はオンラインゲームを通じて知り合ったことが判明しているが、オンラインゲームやSNSを介したトラブルはあとを絶たない。
例えばミャンマーの隣国タイは比較的安全な国とされ、日本人の移住者が多いが、近年はSNSやYouTubeを通じた日本人同士のトラブルが増加している。タイ移住を勧めるYouTubeチャンネルを見て移住を決意したものの、実際には紹介された生活と大きく異なるケースが報告されていたり…。今年、タイ移住系YouTuberを頼ってタイに渡った日本人男性はこう語る。
「YouTubeでは『快適な移住生活』をアピールしていましたが、実際に現地で会うと、全く違いました。ビザの取得についても正規の手続きをしていると言っていたのに、実際にはビザランを繰り返しているだけだったんです。ビザの相談をすると正規の申請ではなく、ビザランを勧められました」
タイでは近年、不法滞在や犯罪組織の関与が問題視され、ビザランの規制が強化されている。そのため入国審査が厳しくなり、空港で入国を拒否されるケースが相次いでいる。
SNSやYouTubeの情報は魅力的に見えるが、安易に信じるのは危険だ。とりわけグレーな手法を推奨するインフルエンサーには、十分な注意が必要である。