社会

殺されないために…コロナワクチン接種後「死亡事故」に学ぶ「ヤバイ医者の見分け方」

 愛知県内で新型コロナワクチンを接種した40代の主婦がその後、体調が急変し、死亡した事件は大々的に報道された。ところが検証していた愛知県医師会からは、トンデモ発言が出たのだ。

「医師が呼ばれた時点でアドレナリンの投与が行われたとしても、救命できなかった可能性が高い」

 この結論付けに対し、遺族は毎日新聞の取材で「(アナフィラキシーショックに対処するためのアドレナリンを)打ってもいないのに、何を言ってるんだ」と憤り、提訴も検討しているという。当然だろう。看護師で医療ジャーナリストの那須優子氏も憤慨して、

「アナフィラキシーショックなど、ワクチン接種による強いアレルギー反応が出た際に投与するアドレナリン製剤も新型コロナワクチンも、いずれもファイザー製薬が製造販売しています。そのためワクチン接種会場には、ワクチンのアンプルとセットでアドレナリン製剤も搬入されるのが一般的なのです。愛知県医師会は会見で『現在のワクチン接種会場の運用指針では、医師の指示がないと看護師の判断ではアドレナリン製剤を打てない』と国に責任転嫁していますが、そんなことはない。接種会場にいた医師と看護師がボンクラだっただけです」

 続けて那須氏が踏み込んで言うには、

「アドレナリン製剤というのは、食物等アレルギーのある子供に激しいアレルギー反応が出た際に、小学校低学年以上の子供であっても、呼吸困難になりながらもボタンを押すだけで薬液が体内に注入されるよう改良された注射器にセットされています。今回の死亡事故の経過を見ると、ワクチン接種から呼吸停止まで16分間もある。自分がアナフィラキシー患者に遭遇した経験を振り返っても、その場にいた看護師が医師に『アドレナリンを筋肉注射していいか』を確認し、医師の許可を得て注射するのに30秒もかかりません。医師が他の患者に対応中だとしても、2分もあれば医師と看護師が連携して迅速に処置できます。この事件をきっかけに、ワクチンが怖いものと誤解しないでほしい。怖いのはワクチンではなく、ワクチン接種で稀に起きる副反応に対処できない、日本のヤブ医者です」

 ではワクチン接種を受ける際に、ヤブ医者を見分ける方法はあるのか。那須氏は「新型コロナ前から、乳幼児や子供にインフルエンザワクチンや定期予防接種を打っていた開業医であれば問題ない」として、次のようにポイントを解説した。

「あとは地元の自治体から、高齢者施設や障害者施設などで集団接種の業務委託を受けている開業医。普段からアレルギー患者の治療に慣れている呼吸器科、皮膚科、耳鼻咽喉科、麻酔科の医師も、アナフィラキシーの対応経験があります。そうした医師は机の上や引き出しに、アドレナリン製剤を常備しているものです」

 ワクチン接種希望者と発熱患者で外来を分けているクリニックが多いので、事前確認が必要というが、

「それに対して、自治体が主催する集団接種会場は要注意なんです。新型コロナの影響で患者が来なくなった美容形成外科医や、地元で評判のよくない開業医、つまり札付きの医師がアルバイトにやってくる。例外は、新型コロナで手術ができない外科医です。高齢者しか診ていないクリニックも危険。高齢者は激しいアレルギー反応が出にくいため、経験が乏しい。高齢者に高血圧の薬や湿布薬をバラ撒くだけで金儲けしているような医師では、アナフィラキシー対応はできません。愛知県医師会は遺族感情を逆なでするような弁明をする前に、接種会場にいた医師の経歴と診療科を公表し、ワクチン接種の不安除去に努めるべきでしょう」(前出・那須氏)

 年末年始の帰省前にワクチン接種を考えている人は、ぜひ参考にしてほしい。

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