運休が続く千葉県のいすみ鉄道に、鉄道ファンから早期の復帰を望む声が上がっている。
いすみ鉄道は昨年10月14日に、脱線事故が発生。すぐに運転再開されると思われたが、事故の原因となった木製の枕木をコンクリート製に交換するのに時間がかかり、何度も運転再開を延期した。今も全線で運休中で、バスの代行輸送が行われている。いすみ鉄道はウェブサイトで、運転再開の見込みは立っていないと発表した。
列車が走り出すにはまだまだ時間がかかりそうだが、鉄道ファンからは早期の復帰、それも3月中の運転再開を望む声が出た。そのワケを鉄道ライターが解説する。
「いすみ鉄道は線路脇に桜と菜の花が咲くポイントが多く、3月末から4月頭にかけて、これらの花を楽しむことができるんです。中には桜と菜の花が両方咲くポイントもあり、ピンクと黄色の絶景を見ることができます。ですので、花が咲いているうちに運転再開してほしいんです」
例年であれば、この時期には多くの観光客が訪れる。いすみ鉄道にとっては書き入れ時で、少しでも早く運転を再開したい、というのが本音だ。実際に3月中に復活することはあるのだろうか。
「現時点で『運転再開の見込みは立っていない』ということなので、3月中は難しいのでは。というのも、運転再開の発表があってから実際に運行するまで、2週間程度はかかるはず。早くても4月の頭になるでしょう。その時まで、なんとか桜と菜の花が持ってくれればいいんですが」(前出・鉄道ライター)
リミット迫る。早期復旧に向けて、全力を尽くしてほしいが…。
(海野久泰)