野球解説者・高木豊氏もそれなりの覚悟を持って臨まないと、野球ファンからキツイ突き上げを食らってしまいかねない。
舌鋒鋭い発言で球界をブッタ斬る高木氏がYouTubeチャンネルの新企画として「セ・リーグ打撃番付」を発表した。ところがその偏った番付に、異論が噴出することになったのである。
東の横綱にはヤクルト・村上宗隆、西の横綱に巨人・岡本和真を挙げた高木氏は、
「やっぱり三冠王だから。そりゃもう仕方ないな。2人は球界のライバル」
両者とも来季のメジャー挑戦が囁かれているが、これにはファンも納得だったのではないか。
さらに番付を見ていくと、大関にDeNA・牧秀悟とオースティン、関脇にヤクルトのサンタナ、阪神・森下翔太、そして小結には阪神・大山悠輔、佐藤輝明らが名を連ねる。どうやらこの「三役」あたりから、首をかしげるものになっていく。DeNAファンの間で「納得がいかない!」との不満が噴出しているのは、昨シーズンに佐藤や森下を超えるOPS8割1分5厘をマークした宮﨑敏郎の名前がどこにも見当たらないこと。2回も首位打者のタイトルを獲っている打者なのに…というわけである。
他方、阪神はというと、森下、大山、佐藤という三役の他に、前頭二に近本光司、前頭四に前川右京が入り、5人の名前が並ぶ。
DeNAと同様に、あと一歩で三役に届かなかった前頭一の中日・細川成也に関する中日ファンの番付評は「阪神勢よりも下はありえない」だった。
高木氏は今季の阪神にかなり期待を寄せているようだが、
「打てば番付は上がるし、打たなかったら下がる。一場所終わったら番付変わるから。夏場所終わったらね」
あくまでも現時点でのものであることを強調した。
大相撲春場所では新横綱の豊昇龍が途中休場し、横綱審議委員会の大甘査定が物議を醸した。村上や岡本の成績いかんによっては、この「打撃審議委員会」に苦情がどんどん投げ込まれるかもしれない。
(ケン高田)