球場でのプロ野球ナマ観戦は、テレビ中継では味わえないライブ感や、ファンとの一体感が気分を高揚させるが、もうひとつのお楽しみ「球場メシ」をお目当てにしている人もいるだろう。近年は物価高の波が球場にも押し寄せているようで、中には強気の価格設定の商品もチラホラあるが…。
「ちょっと顔がいいからって、なんだこの価格設定は!」
と不満の声が上がっているのは、マツダスタジアムの選手プロデュースメニュー「選べるディップソース!森下のポテト&ソーセージⅡ」1700円だ。広島のエース・森下暢仁が考案したソーセージのセットで、昨年は1500円で販売されていたが、今年はしっかり200円も値上がりしている。その割には量が少ないと、不評なのだ。森下は今季ここまで3登板で2勝1敗、防御率1.71と数字を残しているが…。
他球場に目を向けると、京セラドームの名物「いてまえドッグ」は、30センチ超えの巨大ソーセージが2本も入り、ソーストッピングも自由な上に900円と格安。グルメの街・大阪ならではといえるだろう。
神宮球場の「メガ盛り」900円も有名だ。皿から溢れそうになるほどてんこ盛りのウィンナーは2、3人でシェアするのにピッタリで、昔から球場名物になっている。
マツダスタジアムに戻ろう。選手プロデュースメニューは、ほかにも大瀬良大地の「決め球は温玉!大地の葱塩豚丼」1500円や、矢野雅哉の「パンチ矢野のガッツリ唐マヨ丼」1500円などがあるが、日本ハムから現役ドラフトで移籍した鈴木健矢の「変化球のバターで勝負!健矢の愛した家系らーめん」1300円などは、日本ハムファンが北海道から遠征してでも食べたいと評判になっている。
多くの球団が取り入れている選手プロデュースメニューには、球場に足を運んだ観客が贔屓の選手を応援する、という側面もある。森下のメニューも今季の活躍いかんで、お安く感じるようになる…かもしれない。
(ケン高田)