主力野手がまたもや戦線離脱である。ソフトバンクホークスが、柳田悠岐外野手の出場選手登録抹消を発表した。4月11日のロッテ戦で足に自打球が直撃して、途中交代。病院で診察を受けたところ「右脛骨骨挫傷」と診断された。復帰は5月上旬になるという。
もうひとり、昨年のMVP男・近藤健介外野手は、2017年から抱える腰の爆弾が爆発。外側型腰椎椎間板ヘルニア治療のため、全内視鏡下ヘルニア摘出手術を受けて、復帰までおよそ3カ月を要する見込みとなっている。
「人気選手2人が離脱して、ファン集客やグッズ販売にも影響が出た。球団の営業、促販担当は頭を抱えています」(球団関係者)
もちろん、戦力的にもパワーダウンは必至。有望若手が多く、戦力層が厚いといわれるホークスだが、レギュラーとその他では、相当なレベル差がある。
「現状は代打の切り札だった中村晃をスタメン起用していますが、ベテランなので疲労が溜まれば、好成績は長く続かないでしょう」(スポーツ紙デスク)
いや、投手陣もガタガタである。守護神オスナは4月17日の楽天戦で2点のリードを守れず、代打の村林一輝に同点2ラン、浅村栄斗には決勝タイムリーを打たれて3失点。ここ数試合で失点を繰り返しており、防御率は守護神としてはありえない7.88にまで悪化した。
「人生でこのようになったことがない。原因がわかっていないし、ワケがわかっていない」
意気消沈してそう語るオスナの推定年俸は10億円である。
12球団随一の資金力で圧倒的な強さを求められているホークスだが、球団史上37年ぶり、本拠地開幕では史上初となる開幕カード3連敗を喫し、4月4日には2013年7月24日以来、4272日ぶりの単独最下位に転落。その後に脱したものの、楽天戦の敗戦で再び最下位に戻った。
ほとんどの野球解説者が優勝候補に予想したにもかかわらず、ケガ人続出と助っ人の特大スランプで、負の数字ばかりが並んでいる。
(佐藤実)