まずは外野手部門から。セの筆頭はDeNAの筒香嘉智(32)。年俸3億円にもかかわらず、57試合の出場で打率が1割8分8厘。本塁打も7本に終わった。
「村上宗隆(24)や岡本和真(28)との本塁打争いに割り込んでくると思っていたけど、一塁に走る姿を見ていると老けた気がした。30代後半ならまだしも若々しさがない。山田哲人もそうだけど、高額年俸の長期契約で平和ボケしたね。引退した年に30本塁打を放った王(貞治)さんは『今年は1本も打てないかも』と危機感を抱いていた。自分の成績に対して貪欲であってほしいね」(角氏)
残る2人は中日の大島洋平(38)と、巨人の梶谷隆幸(36)だ。
大島は通算2044本の名球会バッターながら、今季は23安打で1割9分8厘。梶谷は開幕戦で本塁打を放ち、スーパープレーも見せたが、ケガにより、わずか6試合の出場で現役生活に幕を閉じた。
「大島は代打で成績を残すのではなく、レギュラーとして常に出場する形で頑張ってもらいたい。梶谷は年俸(2億円)からすれば引退も仕方がないけど、ケガを言い訳にしなかった点は評価できる。常に一生懸命だったからね。先発投手と同じで、抜く時は抜かないと。引退すると聞いてお疲れ様と言いたいね」(前出・角氏)
パの外野手で最初に挙がったのがオリックスの西川龍馬(29)。安打数&盗塁数は前年の広島時代よりアップしたが、打率は5分、出塁率も4分ほど落とした。
「今年は調子が上がりそうな時に上がらない1年でした。広島時代の8年間は常に3割前後を打っていたから、2割5分8厘では、もの足りないですね。もっと打てるバッターですから」(伊原氏)
2人目はソフトバンクの中村晃(34)だ。
「山川穂高が移籍してきて控えに回ったとはいえ、101試合に出場して打率2割2分1厘はいただけません。昨年より30試合ぐらい少ないけど、安打数が100本も少ないですからね」(前出・伊原氏)
3人目は同じソフトバンクの柳田悠岐(36)。日本人選手の中で3位の高額年俸にもかかわらず、52試合の出場で、本塁打は昨年の22本を大きく下回る4本で終わった。
「5億7000万円ももらっている選手が『ケガだから休みました』では済まされないですよ。トレーニング方法を考えて、ケガをしないような体にすることもプロとしての務め。出場数が3分の1なんだから、年俸の3分の2は返した方がいい」(前出・伊原氏)
メジャーで通算114本塁打を放ち、西武がDHで起用していたアギラー(34)は、30試合の出場で2割0分4厘(2本塁打)。8月には右足関節手術のため渡米し、現在リハビリ中だ。
「単年契約のため、完治を前提に来季の契約の場を持つとの報道もありましたけど、どうなんでしょうねえ‥‥」(前出・伊原氏)
こうしてセ・パ合わせて19人が2024年のワーストナインに選ばれたが、最も不名誉なWVPに輝いたのは、角氏の強い進言もあった中田翔に決定!